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セインツ加入で“夢がかなった”Sリード、Sマシューと共に「雰囲気を決める」選手になることを目指す

2025年03月16日(日) 14:01


ジャスティン・リード【Aaron M. Sprecher via AP】

2025年にNFLでの8シーズン目を迎えるルイジアナ州生まれのセーフティ(S)ジャスティン・リードにとって、ニューオーリンズ・セインツとの契約は特別な意味を持っている。

チーフスで過ごした3年間で連続してスーパーボウル出場を果たし、2つのリングを獲得したベテランのリードは、セインツに優勝経験をもたらすことだけではなく、ニューオーリンズでいつまでも語り継がれるような思い出を新たに作ることを目指している。

チーム公式サイトによると、リードは現地14日(金)に入団記者会見で「セインツを見ながら育った」と語ったという。

「みんなが2009年(セインツが第44回スーパーボウルで優勝したシーズン)と、それがルイジアナ州全体にどんな影響を与えたかを覚えている。俺の友達には、その瞬間を記念するための部屋を作ったやつもいる」

「だから、ルイジアナ州の子どもたちはみんなセインツでプレーすることを夢見るんだ。この道を歩んでいく中で、それが実現するかどうかは分からないものだけど、俺はその夢をかなえるチャンスを手に入れた」

リードは地元のチームでプレーするために3年3,150万ドル(約46億8,232万円)の契約を締結。新人ヘッドコーチ(HC)ケレン・ムーアの下で過渡期を迎えるチームにとって、リードはこれまでで最大の補強となっている。ムーアHCは今年2月にフィラデルフィア・イーグルスの攻撃コーディネーター(OC)として、リードとチーフスがスーパーボウル3連覇を成し遂げるのを阻止した立役者だ。

リードは、ベテランクオーターバック(QB)デレック・カーやスターランニングバック(RB)アルビン・カマーラ、優秀なオフェンシブラインマンなど、必要な戦力がそろっているセインツに足りなかったものはムーアHCの存在だと信じている。近年好成績を収めているディフェンスを指揮する守備コーディネーター(DC)として、ブランドン・ステイリーが加入したことも理想的な補強だと考えているようだ。

ステイリーDCのスキームについて「彼は3-4ディフェンスを基本にしつつも、いろんな要素を取り入れている」と語ったリードはこう続けた。

「俺はそれが大好きだ。同じことの繰り返しじゃないし、選手たちが多様な役割を担えるようにしてくれる。俺は自分のことを、いろんなポジションでプレーして、相手オフェンスを困らせられる万能な選手だと思っている。だから、彼の武器になって、そのビジョンに沿ったディフェンスを実行するのが楽しみだ」

リードはインディアナポリスに帰郷することで、2018年にヒューストン・テキサンズで共に過ごしたSタイラン・マシューと再会を果たすことにもなる。このコンビは、セインツ守備陣の後方に即座にインパクトをもたらすはずだ。

「俺たちにはすでに一緒に過ごした経験がある」とリードは話している。

「タイランは経験豊富なベテランだ。どのオフェンスも彼がどこにいるのかを把握する必要がある。彼はどこからともなく現れてボールを奪っていくからね。俺は自分のことを、プレーの雰囲気を決めるフィジカルな選手だと思っている。俺の近くに来るやつは、その代償を払うことになるだろう。俺たちはお互いを本当にうまく補い合っているし、コミュニケーションもよくとれているし、2人とも頭脳派の選手としてディフェンスを組織することができる。楽しくなりそうだ」

セインツはキャップ状況が厳しい中でオフシーズンを迎えたものの、ジェネラルマネジャー(GM)ミッキー・ルーミスは理論上、才能豊かな守備陣を維持することに成功している。ベテランのリーダーであるディフェンシブエンド(DE)キャメロン・ジョーダンは15シーズン目も現役を続行するために契約を再編。また、セインツはリードとマシューのコンビに機会をもたらすパスラッシュを維持するために、DEチェイス・ヤングとも再契約した。さらに、アウトサイドラインバッカー(OLB)デマリオ・デービスやDEカール・グランダーソン、コーナーバック(CB)クール・エイド・マッキンストリーなど、守備選手の大半を残留させたセインツは、ランを止める役割を担うノーズタックル(NT)デボン・ゴッドショウをトレードで獲得したり、CBアイザック・イェーダムをチームに迎えたりしている。

全選手の才能を新しいスキームでうまく引き出すためには、夏のトレーニングキャンプで多くの努力が必要になるだろう。それがうまくいくよう後押しできる、影響力のある補強選手となることに意欲を燃やしているリードは、次のように語った。

「セインツでプレーすることがこの街にとって何を意味するのかも、勝利を収める組織を持つことがルイジアナのみんなにとって何を意味するのかも分かっている。それがものすごくモチベーションになっているし、その勝利の文化を取り戻すためにできることは何でもするつもりだ。俺たちにはその才能があるからな。このチームにはたくさんの才能があるし、あとはそれを正しい方法でまとめ上げて、みんながシステムを信じるだけだ。そして、俺は信じている」

【RA】