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バイキングスが49ersとのトレードでRBジョーダン・メイソンを獲得へ

2025年03月16日(日) 12:14


サンフランシスコ・49ersのジョーダン・メイソン【Michael Owens via AP】

ミネソタ・バイキングスが2025年シーズンに向けてラン攻撃の強化に取り組んでいる。

現地15日(土)、バイキングスがサンフランシスコ・49ersからランニングバック(RB)ジョーダン・メイソンを獲得し、トレードの条件として2025年ドラフト指名権の交換を行い(バイキングスの全体160位指名権と49ersの全体187位指名権を交換)、2026年ドラフト6巡目指名権を手渡すことになったと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロがメイソンの代理人の話をもとに報じた。

今回の加入を歓迎すべく、バイキングスはメイソンと700万ドル(約10億4,051万円)以上を完全保証し、最大で1,200万ドル(約17億8,374万円)相当になる2年契約を締結すると、ラポポートとペリセロはつけ加えている。

フリーエージェント(FA)期間の開始直後に複数の大物選手をディフェンシブラインに加え、ガード(G)ウィル・フライズをインテリアオフェンシブラインに迎えたバイキングスは、引き続きチームを強化している。

昨シーズン序盤にクリスチャン・マカフリーがケガで出場できない状態が続いた際に急成長を遂げたメイソンは、789ヤード、タッチダウン3回を記録して実力を証明。2024年における最初の4試合中3試合で100ヤード超えを達成したが、自身も負傷してパフォーマンスが低下し、最終的にはシーズン最後の5試合を欠場した。

メイソンは、新たに2年の契約延長を実現させたRBアーロン・ジョーンズを完璧に補完する存在となるだろう。ジョーンズはダイナミックな走りを見せる選手だが、キャリアを通じてケガに悩まれている上に、現在は30歳だ。ジョーンズが出場できない場合も、新たに相棒となるメイソンは素晴らしいパフォーマンスを発揮する能力を十分に持っている。

昨年、バイキングスはラン攻撃で苦戦し、ジョーンズ以外の成績は振るわなかった。ランヤードでトップに立ったジョーンズの記録が1,138ヤードだったのに対し、2位のキャム・エイカーズは297ヤードにとどまっている。また、チーム全体としてもランゲームでは19位となった。メイソンの獲得は、キャリア2年目のクオーターバック(QB)J.J.マッカーシーや、最終的に先発クオーターバックとなる選手のためにラン攻撃の強化を目指すバイキングスのフロントオフィスが新たにとった賢明な動きの1つだと言えよう。

今回のトレードでは、49ersがオフシーズンに重要な選手を手放すという傾向も続いている。

49ersはすでにワイドレシーバー(WR)ディーボ・サミュエルをトレードしており、ラインバッカー(LB)ドレイ・グリーンローやセーフティ(S)タラノア・フファンガ、ノーズタックル(NT)ジャボン・ハーグレイブ(現在はバイキングス)といった重要な守備選手も他チームに移籍している。

契約最終年を迎える予定だったメイソンも、49ersを去る選手の1人となった。

希望の兆しを求めている49ersファンにとって、今回の動きはマカフリーが健康を取り戻すことにチームが自信を持っていることを示すサインになるかもしれない。また、49ersは若手RBアイザック・ゲレンドが昨シーズン後半に活躍したことにも勇気づけられているはずだ。チームがQBブロック・パーディーの契約延長を検討している場合、ドラフト指名権はいくらあっても足りないだろう。

【RA】