ラムズと1シーズンに2度対戦することを「楽しみにしている」シーホークスWRカップ
2025年03月19日(水) 15:28
ワイドレシーバー(WR)クーパー・カップはロサンゼルス・ラムズで歴史を残してきた。
2021年シーズンにレシーブ記録で3冠を達成し、ラムズがシンシナティ・ベンガルズを下したスーパーボウルでMVPに選ばれたカップの貢献は、いくら強調しても足りないほどだ。
しかし、ラムズを退団し、シアトル・シーホークスのメンバーとなった後、穏やかな性格のカップはかつてのチームメイトとの対戦に大きな意欲を燃やしている。
現地18日(火)、シーホークスとの3年4,500万ドル(約67億3,738万円)の契約に正式にサインした31歳のカップは、入団記者会見の場で「ああ、そうだ。楽しみにしている」と語った。
「それがここに来るという決断に影響を与えたわけじゃないけど、彼らと対戦できるのは楽しみだ。彼らのことはよく知っているし、コーチングスタッフのやり方や選手たちのことはものすごく尊敬している。楽しみだけどね。本当に素晴らしいことになると思う。その時が来たら、フットボールに集中するだけだけど、楽しみにはしている」
NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区に属するシーホークスとラムズは当然、地区ライバルとして年に2回対戦する。カップにとっては、ラムズが自分を放出したことは間違った判断だったと示す絶好のチャンスとなるだろう。
カップはラムズに対する報復となることを期待してシーホークスと契約したわけではないと明言しながらも、ラムズからの退団が不穏なものであったことをためらうことなく認めている。2017年ドラフト3巡目で指名されたカップは、ラムズで始めたキャリアをラムズで終えることを夢見ていた。
「難しかったよ。正直に言うと、とても難しかったし、フラストレーションも感じた」とカップは明かしている。
スーパーボウルMVPに輝いて以来、ケガに悩まされてきたカップは、過去3シーズンで合計18試合を欠場している。2025年には総額2,000万ドル(約29億9,479万円)の報酬が予定されていた中で、パフォーマンスも低下していた。それでも、本人の説明によると、カップはラムズでの8シーズンを経て、トレードの対象となり、最終的にリリースされた理由について、十分な説明を受けなかったという。
カップは「彼らが何かをしたいとき、それなりの理由があることは分かっている」とコメント。
「その点についてはあまり明確になっていないけど、結局のところ、俺はあの組織から離れて、これまでの思い出や経験、一緒に乗り越えたこと、あそこで出会った多くの人々との関係を振り返り、ポジティブな視点で捉え、ロサンゼルスで過ごした時間に感謝できることはありがたいと思っている。そういうのはこれからもずっと大切にしていくものだ。でも、さっきも言った通り、これから始まる章にとてもワクワクしているし、シアトルで何ができるか楽しみだ」
カップはラムズで過ごした時間に感謝しているのと同じくらい、ワシントン州への帰郷に対する期待に胸を膨らませている。
ワシントン州ヤキマで生まれたカップは、カレッジ時代にイースタンワシントン大学でプレーしていた。
キャリアを通してレシーブ634回、7,776ヤード、タッチダウン57回を記録してきたカップは、「戻ってきてシアトル・シーホークスのユニフォームを着てプレーできるのは、一周回って元に戻る瞬間だ。本当にクールなことだし、軽く受け止めているわけじゃない」と話している。
カップはNFC西地区にとどまりつつ、慣れ親しんだ環境に戻ることになるが、NFLで指導を受けたヘッドコーチ(HC)はショーン・マクベイしかいない。マクベイHCが長らくオフェンスの天才として称賛されてきた人物である一方で、シーホークスのマイク・マクドナルドHCは守備面の手腕を買われて採用された人物だ。
それは間違いなく大きな変化となるはずだが、それを受け入れているカップは次のように話している。
「それは面白いことになるだろう。人によってやり方がいろいろなのは知っている。マイクがオフェンス面でどれくらい関わってくるのか、どうやってやるのかは分からない。でも、それを楽しみにしている。ここにいるみんなが彼のことを気に入っていると聞いているしね」
カップはロサンゼルス時代の仲間に対して今も変わらぬ愛情を抱いているが、これから待ち受けていることを楽しみにしており、次のシーズンに2度、かつてのチームメイトと対戦する機会があることに満足している。
【RA】