ドラフトでは「獲得可能な選手の中で最高の選手」を選ぶ方針とペイトリオッツ選手人事部門執行副社長
2025年03月25日(火) 10:12
ニューイングランド・ペイトリオッツはオフシーズンに多額の資金を投じ、ディフェンシブエンド(DE)ミルトン・ウィリアムズやコーナーバック(CB)カールトン・デービスといった高額報酬の守備選手を獲得。資金が潤沢にあり、ロースターが穴だらけだったことが、ペイトリオッツが大金を費やした理由の1つとなっている。
欠けている部分を補強することのもう1つの側面は、ドラフト時に柔軟性が生まれることだが、ペイトリオッツには依然として大きな穴が残っており、レフトタックル(LT)やプレーメイキング能力があるワイドレシーバー(WR)の不足が問題となっている。
そのように明白な欠陥があるにもかかわらず、ペイトリオッツの選手人事部門執行副社長であるエリオット・ウルフは現地23日(日)にシーズンチケットの保有者に対し、チームは来月に行われるドラフトで、獲得可能な選手の中で最高の選手を指名するつもりだと明言。さらに、昨シーズンのペイトリオッツはニーズを満たすために過剰な補強を行なった可能性があることを認めた。
『MassLive(マス・ライブ)』のカレン・グレギアンによると、ウルフは「いや、そうではない(ニーズを満たすためにドラフトせざるを得ないとは感じていない)。獲得可能な選手の中で最高の選手を手に入れることが今後の方針だ」と述べたという。
「たぶん、去年は必要性を重視し過ぎていたと思う。もちろん、それがドレイク・メイの指名につながったわけで、すべてが悪かったわけではない」
「しかし、今後は最高の選手を選ぶことが大事だし、私たちはすでにフリーエージェンシーで多くのニーズを満たしたことを理解している」
ウィリアムズ、デービス、アウトサイドラインバッカー(OLB)ハロルド・ランドリー、ラインバッカー(LB)ロバート・スピレイン、ライトタックル(RT)モーガン・モーゼスをフォックスボロに迎え入れることで、ペイトリオッツはヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベルの就任初年度を迎えるにあたり、多くの弱点を覆い隠している。
とはいえ、レフトタックル(LT)ポジションには明らかな欠陥がある上に、キャム・ロビンソンが先週にヒューストン・テキサンズへの加入を決めたことで、オープンマーケットに残された選択肢もわずかとなっている。現在も複数のベテランWRがフリーエージェントのままであることを踏まえると、ペイトリオッツがベテラン選手をWR陣に加える可能性は高い。そうした不足を補うことが、ステフォン・ディッグスがフォックスボロを訪れた理由の1つだ。ウルフはディッグスとの会話について言及しなかったものの、ペイトリオッツはシーズン終了につながる膝のケガから回復しつつあるディッグスのことをより詳しく知りたいと考えていると明かした。
「私たちは追加した選手たちに本当にワクワクしている。まだやるべきことが多くあることは分かっている」とウルフは語っている。
「守備選手はたくさん加えたが、攻撃選手の補強は少しだけだし、常に検討している。今も検討中だし、ディッグスの訪問はその一環だ」
「私たちは何かを選ばなければならないというプレッシャーを感じることなく、ドラフトに臨めることに本当にワクワクしている」
有能なチームは獲得可能な選手の中で最高の選手を手に入れることに重きを置く。管理が不十分なチームは穴を埋めるために妥協した選手を確保するが、それがうまくいくことはほとんどない。しかし、2人の選手の評価に大差がない場合、ほとんどのチームは現在の欠点をよりよく補う選手を選ぶだろう。
ペイトリオッツが何かを選ばなければならない状況に追い込まれることはないかもしれないが、ドラフト全体4位での指名であろうと、それ以降の指名であろうと、レフトタックルの獲得が優先事項であることに変わりはない。昨年の計画はすぐに狂ってしまった。メイが相手から激しいプレッシャーを受けてばかりの選手だと評価されないようにするためにも、ペイトリオッツはこれからの数カ月でLTポジションを固める必要がある。
【RA】