ドラフト後もTEゴーダートについて沈黙を守るイーグルスGMローズマン、「現時点でチームの一員」
2025年04月28日(月) 11:20
フィラデルフィア・イーグルスは2025年NFLドラフトでタイトエンド(TE)ダラス・ゴーダートの後任候補を指名しなかった。ドラフト後も、ジェネラルマネジャー(GM)ハウイー・ローズマンGMはゴーダートの将来について明言していない。
ローズマンGMはドラフト前、契約最終年を迎えているゴーダートの不透明な将来がイーグルスの判断を左右することはないと語っていたが、今回のドラフトで10の指名権を持っていたイーグルスは、タイトエンドを1人も指名しなかった。
チームの公式記録によれば、ローズマンGMはタイトエンドを指名しなかったことによる変化について問われた際に、「ダラスは現時点でチームの一員だ」とローズマンGMは答えたという。
「もちろん今後もチームのさまざまな課題に取り組んでいくが、現時点では特に進展はない」
ゴーダートの将来には疑問符がついている。2025年に1,170万ドル(約16億7,976万円)のキャップヒットを抱える一方で、契約に保証金は残っていないためだ。現在30歳のゴーダートが7年のキャリアで全試合に出場したのは、ルーキーイヤーの一度きり。昨シーズンはケガの影響でレギュラーシーズン10試合の出場にとどまり、タッチダウンキャッチはキャリア最低の2回だった。496レシーブヤードと42回のキャッチも、イーグルス加入初年度を除けばキャリア最低の数字となっている。
ゴーダートの将来について明言を避けたローズマンGMの態度は、一部には多くを物語るものと受け取られるかもしれない。オフシーズンはまだ十分に残されており、ローズマンGMが単に状況を内部にとどめておきたいだけなのか、それともこれが決別への兆しなのかは、今後明らかになるだろう。ただ、ゴーダートがイーグルスに復帰する可能性について問われた際、ローズマンGMは彼を高く評価する言葉を口にしている。
「ダラスは本当に素晴らしい選手であり、素晴らしい人間だ」とローズマンGMは語った。
「誰かの去就について公の場で議論するようなことはしたくないが、彼には心から敬意を抱いている。一緒に2度のスーパーボウル出場を果たし、当然このチームにいてほしいと思っている。ダラスがこのチームにいることは常にうれしいことだ。ただ、現時点では何か具体的に進んでいるわけではない。でも、ダラス・ゴーダートのことは大好きだ」
イーグルスは攻撃陣の指名枠を、タイトエンドではなくバックアップクオーターバック(QB)カイル・マクコードとオフェンシブライン(OL)の3選手に費やし、QBジェイレン・ハーツとランニングバック(RB)セイクワン・バークリーの負担軽減を図った。
ただしフリーエージェンシーでは、ハリソン・ブライアントとカイレン・グランソンを獲得し、タイトエンドの層を補強している。
グラント・カルカテラも復帰する。4年目のタイトエンドであるカルカテラは2024年にゴーダートが不在だった間、キャッチ24回で298ヤード、タッチダウン1回を記録し、しっかりと穴を埋めた。
ドラフトでタイトエンド補強に大きく動かなかったイーグルスだが、少なくともゴーダートの契約を最後まで全うさせ、これまで通りグループをけん引させるのかどうかは、なお不透明なままだ。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロは3月31日に、ゴーダートの契約によって財政的に難しい判断を迫られている一方で、イーグルスがこの選手を積極的に放出しようとしているわけではないと報じた。トレードのオファーには耳を傾ける姿勢を見せていたものの、ドラフト期間中に具体的な動きはなく、この週末も、スーパーボウル制覇を経験したベテランを押し出すような有力な若手選手の獲得には至らなかった。
ローズマンGMが発言した現地26日(土)時点でも、その後になっても、ゴーダートはイーグルスに在籍している。
【R】