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ジェイレン・ミルローはQBであり、テイサム・ヒルではないとシーホークスHCマクドナルド

2025年04月30日(水) 09:57


アラバマ大学のジェイレン・ミルロー【Kevin Sabitus via AP】

シアトル・シーホークスは将来を担う選手を育成することを目標に、ダイナミックなデュアルスレットクオーターバック(QB)ジェイレン・ミルローを2025年NFLドラフト3巡目で指名した。しかし、今年のドラフトで最も優れたラン能力を持つQBの1人であるミルローが、シーズン初戦から出場機会を得る可能性もある。

シーホークスはポケットからプレーを展開するサム・ダーノルドとは異なるタイプの選手としてミルローを起用する可能性があるが、ヘッドコーチ(HC)マイク・マクドナルドは新人QBのミルローを“NFLの新たなテイサム・ヒル”と見なすべきではないという点をはっきりと強調した。

『The Athletic(ジ・アスレチック)』のマイケル・ショーン・ダガーによると、マクドナルドHCは先週に「(ニューオーリンズ・セインツによるヒルの)起用方法はタイトエンド(TE)兼フルバック(FB)というハイブリッド型の役割で、時々スナップを受けるというものだった。一方、ジェイレンは生粋のクオーターバックだ。うちではクオーターバックとしてプレーする訓練を受けてもらう。彼がフィールドに出るときはクオーターバックとしてプレーすることになる。ただし、その運動能力はフィールド上で真価を発揮するだろう」と述べたという。

ヒルはクオーターバックからタイトエンド、フルバック、さらにはスペシャルチームでのパーソナルパントプロテクターまで、さまざまなポジションでプレーしてきた。34歳のヒルは現在、セインツのロースターでタイトエンドとして登録されており、クオーターバックとして先発出場したのは2021年シーズンが最後となっている。

ショーン・ペイトンが指揮を執っていた時代に、セインツはヒルをさまざまなポジションで起用する方法を模索していた。この戦略は、ヒルにフルタイムのクオーターバックとしての将来性がないことが明らかになった後、確固たるものとなった。マクドナルドHCの反応は、シーホークスがミルローに対してそのような措置を取る必要がないと考えていることを示している。アラバマ大学出身のミルローはQBポジションにとどまることになるだろう。

シーホークスにはダーノルドとドリュー・ロックが所属しているため、ミルローが1年目にどのような役割を担うのかが問題となる。ミルローをプレーのパッケージに組み込む場合、シーホークスは毎週、ミルローをアクティブ登録しなければならない。それは、3人のQBをアクティブ登録するか、ミルローがロックを押しのけてバックアップの座につくことを意味している。

ダイナミックな選手であるミルローがパサーとして成長する上で、チームとして忍耐が必要になるかと質問されたマクドナルドHCは、次のように答えた。

「ここではあまり忍耐を重視していない。選手の育成方法やトレーニング方法には常に緊迫感が伴う。ジェイレンは他の選手たちと同じようにやっていくだろう」

シーホークスは今オフシーズンに新しい攻撃コーディネーター(OC)クリント・クビアックを迎え入れ、3人のクオーターバックも確保した。ダーノルドにはサンフランシスコ・49ersでの1年間でクビアックと共に過ごした経験があるものの、すべてのシグナルコーラーにとって新しいオフェンスが導入されることになる。先発選手がほとんどのスナップを担当することになる中で、オフシーズンとトレーニングキャンプでは、クオーターバックたちがどのようにレップスを分け合うかが注目されるだろう。

【RA】