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2025年にプレーすることを望むFAのSジョーダン・ポイヤー、ビルズで現役を終えるのが「理想」

2025年05月15日(木) 14:09

マイアミ・ドルフィンズのジョーダン・ポイヤー【AP Photo/Doug Murray】

NFLで12シーズンを過ごしてきたセーフティ(S)ジョーダン・ポイヤーは、キャリアの岐路に立っている。

各チームが2025年シーズンに向けた準備の初期段階に突入した中で、ベテランセーフティのポイヤーは依然としてフリーエージェント(FA)のままだ。バッファロー・ビルズでの輝かしいキャリアを経てマイアミ・ドルフィンズに移籍したポイヤーは、昨シーズンに低迷し、5年ぶりにプレーオフ進出を逃した。

現地14日(水)、『Good Morning Football(グッド・モーニング・フットボール/GMFB)』に出演した34歳のポイヤーは、フットボールから離れている時間を満喫していると明かし、自身の現役生活がそう遠くないうちに終わることを受け入れつつあると述べた。その一方で、2025年にプレーすることは“間違いなく”望んでおり、現役生活を締めくくる場としてはビルズが理想だと話している。

「このスポーツが大好きなんだ。12年もの長い間、プレーできたことに心から感謝しているし、すごく恵まれていると思っている」とポイヤーは語った。

「去年はいろんな意味で本当に厳しい1年だった。チームの状態も良くなかったし、自分自身も思い通りのプレーができなかった。とにかく厳しい年だったよ。もちろん、バッファローからマイアミに移って、文化も違えばシステムも違ったし、誰もが期待していたような結果にはならなかった。でも、それと同時にあらゆることに感謝している。すべての瞬間、すべての友情に感謝している。もう一度プレーしたいかって? もちろんだ。どんな形でもね。もし夢みたいな形で終わりを迎えて、ビルズの一員として引退できたら最高だし、それが理想だけど、どうなるかは分からない。今はただ、心を開いて人生をありのまま楽しんでいるだけさ」

バッファローで7シーズンを過ごしたポイヤーは、ビルズが強豪チームへと復活を遂げる過程で大きく貢献。Sマイカー・ハイドと共に、ショーン・マクダーモットHC(ヘッドコーチ)率いるディフェンスのバックエンドで重要な役割を果たし、2021年にはオールプロ、2022年にはプロボウルに選出された。ドラフト7巡目で指名されたものの、ルーキーシーズン中に放出され、その後に在籍したクリーブランド・ブラウンズでも先発の座を確立できなかったポイヤーにとって、それはまさに感動的なサクセスストーリーだった。

「ビルズ、フィラデルフィア(イーグルス)、クリーブランド、マイアミ、どの組織にも心から感謝しているけど、バッファローには特に感謝している」と語ったポイヤーはこう続けた。

「それは俺のホームだ。心はいつもそこにある。あそこで過ごしたすべての瞬間、チームメイト、そして、あそこで出会った(GMFBのゲストホスト)ミッチ・モースのような素晴らしい人たちに感謝している。今はただ成り行きに任せているけど、プレーしたいかと聞かれれば、間違いなくそうだ」

ディフェンスに精通していることを踏まえると、ポイヤーがビルズに復帰するのは理にかなっていると言えよう。しかし、ビルズはすでに先発セーフティとしてダマー・ハムリンやテイラー・ラップを擁している。ロッカールームでリーダーシップを発揮するポイヤーは、選手層の厚さという面で価値ある補強となるかもしれないが、そのポイヤーが十分な出場機会を得られるかはまた別の問題だ。

自身が依然としてフリーエージェントである要因は、現在のセーフティ市場にあるかもしれないと指摘したポイヤーは、次のようにコメントしている。

「数年前にはセーフティ市場が急成長しているように見えた時期があった。セーフティ市場は常に“彼らにお金を払うべきか、払うべきじゃないか”という疑問を抱えている。ランニングバック市場とほぼ同じだ。それは“1試合で80回プレーして、オールプロ級のランニングバックと対峙し続けるセーフティに対して報酬を支払うべきか?”という感じの疑問だ。結局は、属しているシステムや、持っているコネクションによると思う。本当に才能のあるセーフティはたくさんいるし、彼らはたくさんの報酬を得るべきだけど、それが今の市場の実情なんだ。最近の動きを見ていると分かるはず。でも、リーグのすべてのセーフティができる限り多くの報酬を得られることを俺は願っている」

たとえ数カ月先になったとしても、ポイヤーがビルズに戻る機会をじっくりと待つ可能性は十分にある。それは、ビルズがプレーオフ進出に向けて選手層を厚くするためにシーズン終盤にハイドを獲得した状況と似ているのかもしれない。ハイドはビルズの練習生として契約した際に、2024年を現役最後のシーズンと宣言した。

ポイヤーがビルズあるいは別のチームで最後のチャンスをつかめるかどうかは、これから明らかになるだろう。

【RA】