セインツ、若手ぞろいのQB陣に対するベテラン選手の追加を現時点では懸念せず
2025年05月20日(火) 12:11
デレック・カーの引退を受け、ニューオーリンズ・セインツのクオーターバック(QB)陣は非常に若いメンバーで構成されている。
先発の座をつかむ可能性が高いのは、ドラフト2巡目指名を受けた25歳のタイラー・ショウだ。NFLでの経験が最も豊富なのは最年少(24歳)のスペンサー・ラトラーで、昨シーズンに6試合で先発を務めた。2023年ドラフト4巡目指名を受けた最年長のジェイク・ヘイナー(26歳)はこれまでに1試合だけ先発出場したことがある。
現時点で、新ヘッドコーチ(HC)ケレン・ムーアはクオーターバック陣の若さを気にしておらず、自身と他のスタッフが不足分を補えると考えている。
現地19日(月)、ベテラン選手の獲得について尋ねられたムーアHCは「もし機会があって、すごく相性が良いと感じたら、ぜひ実現したいと思っている」と答え、こう続けた。
「私たちは、このプロセスを共に乗り越える中で互いに指導し合える良い選手たちがここにいると感じている。私自身も、(攻撃コーディネーター/OC)ダグ・ナスマイアーも(QBコーチ)スコット・トルジーンも、選手とコーチの両方の立場で長年、この世界に携わってきた経験があるという意味では、うちのクオーターバックルームにはある程度の経験があるということになる。良いクオーターバック陣を擁していると感じているが、当然ながらロースターの強化は常に検討しているから、今後それが実現する可能性はある」
春のワークアウト期間にセインツが若手QBたちにできる限り多くの練習機会を与えることは理にかなっている。3人全員を一気に上回るようなベテラン選手を加えるのでなければ、わざわざその機会をかき乱す理由はないだろう。
「全体的にどうなっていくか見ていくつもりだ。ロースターはオフシーズンプロセスを通じて常に変化し続けるものだ」とムーアHCは語った。
「今のところはすごく良い感触を持っている。若手選手がいるし、彼らをフィールドに出して実際にプレーさせるのが楽しみだ。たくさんのチャンスを与えるつもりだし、彼らがフィールドに出て、学び、成長し、良いプレーをし、時には失敗しながらやっていく姿を見るのはきっとワクワクするだろう。それがこのプロセスの本質だ」
カーが突然の引退を発表してから初めて公の場で発言したジェネラルマネジャー(GM)ミッキー・ルーミスは、コーチングスタッフがクオーターバック陣の経験不足を補えるというムーアHCの主張に同意し、こう述べている。
「まあ、彼らは若い。若く、熱意あふれるグループだ。才能もあるし、うちには素晴らしいコーチングスタッフもいる。これからどう展開していくのか、ソワソワするし、楽しみにもしている」
将来的にはセインツがベテラン選手を加え、その選手が経験豊富な助言者となる可能性もある。
ルーミスGMはOTA(チーム合同練習)が終わった後に新たなクオーターバックを獲得するかどうかについて“より賢明な判断”を下す可能性はあるのかと尋ねられた。
「どういう意味なのか分からない。私はいつも賢明な判断をしているつもりだ。それがいつもうまくいくわけではないけどね」と笑いながら答えたルーミスGMは、次のように続けている。
「私たちは常にどのポジションに関しても、改善の余地がないか模索しているし、それ以外に答えられることはない。つまり、ラインバッカー陣やDB(ディフェンシブバック)陣、他のどのポジションでもすべて同じように考えている。改善できるチャンスがあるなら、それをつかむことを目指す」
セインツは火曜日に始まるOTAに、合計7試合の先発経験があるものの、勝利を収めたことは一度もないQB陣と共に臨むことになる。
【RA】