昨季の結果を「なぜ気にしなければならないんだ」と語るペイトリオッツHCブラベル
2025年05月20日(火) 13:30
2009年から2019年まで11年連続でAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区を制覇していたニューイングランド・ペイトリオッツだが、この2年は連続で地区内最下位に沈んでいる。
ペイトリオッツがここ5シーズンでプレーオフに進出したのは1度だけで、最後にポストシーズンで勝利を挙げたのは2018年のことだ。
昨年の4勝13敗という不甲斐ない成績により、ヘッドコーチ(HC)を務めていたジェロッド・メイヨはわずか1年で職を追われた。チームの再建を託されたのは、選手時代にスーパーボウル制覇を3度経験したマイク・ブラベルだ。
ペイトリオッツが制作したドキュメンタリーシリーズ『Forged in Foxborough(フォージド・イン・フォックスボロ)』の初回エピソードで、厳格な指導者であるブラベルは昨シーズンの惨憺(さんたん)たる成績について自身の考えを語っている。
「去年に何があったかなんて、なぜ気にしなければならないんだ」とコメントしたブラベルHCは「私が気にしているのは今日、明日、明後日に何がうまくいくかってことだ。何がダメだったかなんて気にしていない。これから何がうまくいくかに集中しているんだ」と続けている。
ペイトリオッツは今オフシーズンにロースターを刷新し、低迷していたディフェンスを強化するために多額の資金を投入するとともに、オフェンスにも必要な補強を行った。ペイトリオッツは他チームを上回る金額を提示してディフェンシブタックル(DT)ミルトン・ウィリアムズを獲得した他、フィジカルなコーナーバック(CB)カールトン・デービスと契約し、ベテランラインバッカー(LB)のハロルド・ランドリーやロバート・スピレインもディフェンスに迎え入れた。また、オフェンシブタックル(OT)モーガン・モーゼスやセンター(C)ギャレット・ブラッドベリーと契約してオフェンシブラインをアップグレードし、ドラフト1巡目指名権を用いてレフトタックル(LT)ウィル・キャンベルを指名。さらに、チームにとって有利な条件でワイドレシーバー(WR)ステフォン・ディッグスも獲得した。
ペイトリオッツが行ったような大幅な改革は、新ヘッドコーチ就任時には珍しいことではない。その変化の激しさは、ビル・ベリチックとその後任のメイヨの下でロースターがどれほど弱体化していたかを如実に表している。2001年から2022年まで、ペイトリオッツが地区内で最下位に沈んだことは一度もなかった。
ブラベルHCはここ数年の低迷を払拭し、ロバート・クラフトオーナーのチームを再び栄光へと導くことを目指している。その第一歩は、AFCの最下位から脱することだろう。
「私たちは自分たちのアイデンティティを築こうとしているんだ。これから作り上げるチームにとって最も重要な目標は、地区優勝だ」とブラベルHCは語った。
【RA】