「適切な環境」でプレーすることを望むFAのCBギルモア、「まだ貢献できる」
2025年07月05日(土) 11:25
かつてディフェンス部門年間最優秀選手賞(DPOY)に輝いたコーナーバック(CB)スティーブン・ギルモアは、まだ現役を終えるつもりはない。
14シーズン目を迎えるフリーエージェント(FA)のギルモアは、再びスパイクを履いてプレーする場を見つけられることを願っている。
ギルモアはポッドキャスト『The Money Down(ザ・マネー・ダウン)』で「今年もプレーしたい。ただ、それは自分にとって適切な環境じゃないといけない」と語り、次のように続けた。
「自分にとって最適な環境じゃないと。どことでもサインするわけじゃない。俺は今もこのスポーツを愛しているし、まだ貢献できる。とにかく適切な場所じゃなきゃいけない」
ギルモアはプロボウルに5回、オールプロのファーストチームに2回選出された経歴を持っているが、最後にプロボウルに選出されたのは2021年だ。また、最後にオールプロの栄誉を手にしたのは2019年で、これはDPOYを受賞した年でもある。
ギルモアのカバレッジ能力はミネソタ・バイキングスの一員として臨んだ34歳のシーズンに低下し、『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス/PFF)』によるカバレッジグレードは60.4と、キャリアで3番目に低い数字となった。とはいえ、耐久性は大きく損なわれておらず、昨季はインターセプト1回、パスディフェンス9回、タックル56回を記録して、バイキングスが被得点で5位につけるのに貢献した。
多少の衰えはあっても、適した環境があれば、ギルモアは173試合の先発経験を持つベテランのリーダーとして、試合の流れを変えるプレーを生み出す貴重な戦力となれるだろう。
ギルモアにとって、新たな挑戦に臨んだり、理想の環境を探したりするのは珍しいことではない。キャリアを開始したバッファロー・ビルズでの5シーズンを経て、ニューイングランド・ペイトリオッツで4シーズンを過ごした後、ギルモアはある意味で傭兵(ようへい)のような存在となっており、ペイトリオッツでの最終シーズンとなった2020年以降は同じチームにとどまることなく移籍を続けている。
2021年から2024年にかけてはカロライナ・パンサーズ、インディアナポリス・コルツ、ダラス・カウボーイズ、バイキングスでプレーしてきたギルモア。
9月に35歳を迎えるベテラン選手にとって、最適な環境とはどのようなものだろうか?
それは、かつて所属していたチームかもしれないし、スーパーボウルを狙える強豪チームや、トレーニングキャンプで負傷者が出たチームの可能性もある。ギルモアは2024年シーズンの大半をフィールドの外側を守るコーナーバックとしてプレーしていたが(772スナップ)、ボックスでも109回のプレーに参加し、ランカバレッジのPFFグレードは77.6でコーナーバックの中で22位だった。ギルモア本人が興味を示した場合に、セーフティ(S)やよりハイブリッドな役割で何ができるかを見極めたいと思うチームはあるかもしれない。
現時点ではまだ疑問が残っている。
もしその答えがギルモアとその加入を望むチームの双方にとって納得のいくものであれば、ギルモアは14年目のシーズンに向けて相手クオーターバック(QB)を苦しめる準備を整えるだろう。
【RA】