ニュース

再編されたCB陣でリーダーになるという「挑戦」に臨むドルフィンズCBコホウ

2025年07月03日(木) 11:32

マイアミ・ドルフィンズのケイダー・コホウ【AP Photo/Doug Murray】

マイアミ・ドルフィンズのコーナーバック(CB)ケイダー・コホウは、セカンダリーの状況が変化した中でキャリア4年目を迎えようとしている。

セーフティ(S)ジェヴォン・ホランドはニューヨーク・ジャイアンツへ移籍し、CBジャレン・ラムジーは現地6月30日(月)に成立した3選手が関わるトレードでピッツバーグ・スティーラーズに送り出された。1年間在籍したSジョーダン・ポイヤーは現在もフリーエージェント(FA)のままであり、CBケンドール・フラーも放出後にFAとなっている。また、CBザビエン・ハワードは2023年を最後にチームでプレーしていない。

残っているコーナーバックは主に若手選手であり、コホウはこのグループを良い方向に導きたいと考えている。

『Miami Herald(マイアミ・ヘラルド)』のバリー・ジャクソンによると、コホウは「俺が自ら進んでリーダーになり、ユニットとしてどうありたいのかを若い選手たちに示さないといけない」と語り、こう続けたという。

「ジャレン・ラムジー、X(ザビエン・ハワード)、ジョーダン・ポイヤーは俺に道を示してくれた。必ずしも話す必要はない。行動で示すこともできるはずだ」

「難しい挑戦になるだろう。一番年上の立場になれば、望もうが望まなかろうが、ちょっとした重圧がかかってくる。他の選手たちに示さないといけないからね。でも、その準備ができていないわけじゃない」

コホウ実際にはドルフィンズで最年長のコーナーバックではなく、例えば、NFLで10年目を迎えるアーティー・バーンズは30歳だ。しかし、イーストテキサスA&M大学からドラフト外フリーエージェントとしてNFL入りしたコホウは、コーナーバックの中で最も長くドルフィンズに在籍している。

セカンダリー全体には依然としてベテラン選手がおり、特にラムジーのトレードでマイアミに戻ってきたSミンカ・フィッツパトリックがその代表例となっている。その一方で、コホウは過去にドルフィンズのトップカバーマンとして活躍した選手たちから受け継いだ知恵を、2025年に活躍が期待される経験の浅いコーナーバックたちに伝えていきたいと考えている。

そうした選手には、ストーム・ダックやキャム・スミス、ジェイソン・マーシャルJr.、イーサン・ボナーが含まれる。

ダックとボナーはコホウと同じくドラフト外フリーエージェントだった。ダックは2024年にチームに加入し、3試合で先発を務めている。ボナーは過去2シーズンで7試合に出場してきた。

スミスは2023年ドラフト2巡目指名を受けたにもかかわらず、デプスチャートのトップに立つことができていない。これまで21試合に出場してきたが、先発経験もインターセプトを記録したこともない状態だ。一方、マーシャルJr.は4月に行われたドラフトで5巡目指名を受けて加入した。

バーンズや、同じくフリーエージェントとして契約したケンダル・シェフィールドは、より経験が豊富なコーナーバックとなっている。また、フィッツパトリックは主にセーフティとしてプレーしているが、特定のフォーメーションでコーナーバックをサポートする多才さも備えている。

トレーニングキャンプ前や、ロースター削減の後に新たな選択肢を検討する過程で、ベテラン選手がさらに補強される可能性はあるが、現時点で最も注目されているドルフィンズのコーナーバックは前述の選手たちだ。

コホウは若手選手の中で最も成功を収めている。ドルフィンズでは47試合に出場(うち38試合に先発出場)し、昨季はスランプに陥った2年目から立ち直り、タックル45回、インターセプト2回、パスディフェンス8回、フォースドファンブル1回を記録。しかし、『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によるカバレッジグレード(68.9)はコーナーバックの中で50位にとどまっており、まだ改善の余地があることが示されている。これはコホウ本人も認めており、次のようにコメントしている。

「ボールを奪い返す回数やインターセプト数を増やし、もっと多くのプレーを決めないと。去年はいくらかできたけど、まだやり残したことがある」

ラムジーのトレードによってドルフィンズのCB陣には疑問が生じているが、ドルフィンズ守備陣は昨シーズンに被パスヤードで10位にランクインしている。そこには引き継ぐべき文化があるとはいえ、コホウはその橋渡し役にならなければならない。

ドルフィンズは過去にもあまり知られていない選手たちを起用して大きな成果を上げている。無敗で終えた1972年シーズンに擁していた“No-Name Defense(ノーネーム・ディフェンス)”がその代表例だ。

それを目標に掲げるのは難しい挑戦となるはずだが、それでもコホウはコーナーバック陣に違いを生み出すことにつながるエネルギーがあると感じている。

「うちには高順位で指名された選手があまりいない。俺たちの中には渇望感がある」とコホウは語った。

【RA】