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WRゴールデンとのプレーを楽しみにするパッカーズQBラブ、「スピードがすべてを物語っている」

2025年05月27日(火) 08:49


グリーンベイ・パッカーズのマシュー・ゴールデン【AP Photo/Jeffrey Phelps】

グリーンベイ・パッカーズは2025年シーズンに向けてパスキャッチ能力の高い選手を補強する必要があり、最も意外な形でそれを実現した。

23年間にわたってワイドレシーバー(WR)の獲得にドラフト1巡目指名権を使用してこなかったパッカーズが、その流れを断ち切り、ドラフト全体23位でマシュー・ゴールデンを指名した。

これまでの方針から大きく外れた選択を受け、先発クオーターバック(QB)として3年目を迎えるジョーダン・ラブは興奮を露わにしている。

『The Athletic(ジ・アスレチック)』のマット・シュナイドマンによると、ラブは現地23日(金)に自身が主催したチャリティーのソフトボールゲームでゴールデンについて「彼は素晴らしい選手だ」と語ったという。

「彼のフィールド上でのポテンシャルを確かめるのが楽しみだ。でも、すでに始めたこと、例えばルートを走る練習なんかを見ても、ものすごく強くて洗練されたレシーバーに見える。だから、彼がどこまで成長するのか、本当に楽しみだ」

カレッジでの3年間のキャリアを経てNFL入りしたゴールデンは、ヒューストン大学とテキサス大学でキャッチ134回、1,975ヤード、タッチダウン22回を記録。驚異的な速さを誇るゴールデンはNFLスカウティングコンバインの40ヤード走で全レシーバーの中で最速となる4.29秒をマークした。

昨レギュラーシーズンの最終週にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂したクリスチャン・ワトソンが回復を目指している途中であることからも、パッカーズにはそうした力強さが必要となるだろう。とはいえ、ワトソンの負傷だけがゴールデン獲得の要因ではない。パッカーズは2024年にパスオフェンスで12位につけたものの、ミスの多さに悩まされ、ドロップ率は6.9%とNFLで2番目に悪い数字だった。

ジェイデン・リードはレシーブ数(55回)とレシーブヤード(857ヤード)でチーム内トップに立ち、6回のタッチダウンを記録したが、慢性的なケガの影響でシーズン終盤に失速。ロミオ・ドゥブスはレシーブ46回で601ヤード、タッチダウン4回とまずまずのパフォーマンスを見せたものの、チームに対する有害行為によって1試合の出場停止処分を科された上に、2カ月間で2度脳しんとうに見舞われた。ドンタイヴィオン・ウィックスは自由にオープンになれるように見えたものの、キャッチ率は51.3%にとどまっている。

補強選手がそろっている一方で、昨シーズン後半に攻撃面で停滞したことを受けてさらなる強化が必要だったことを踏まえると、パッカーズが伝統を破って早い段階でゴールデンを指名したのは理解できる。実際、パッカーズはドラフト最初の2日間でオフェンスだけに集中し、2巡目でオフェンシブタックル(OT)アンソニー・ベルトンを、3巡目でWRサビオン・ウィリアムズを指名した。

ワイドレシーバー陣の序列が今後数カ月でどう変わるかは注目に値するが、1つだけ確かなことがある。それは、ゴールデンの活躍が期待されているということだ。

ラブは「スピードがすべてを物語っている」と話し、「40ヤード走で4.2秒を出せるなんて、とんでもないスピードだ。だから、彼がフィールドでどれだけ速いかを見るのが楽しみだ。ハイライトや良いプレーは全部見てきたし、練習が本格的に始まったら、彼がどれほど素晴らしいか確認できるだろう」と続けた。

【RA】