組織の変革への貢献を望むブラウンズRBジャドキンス、「勝つために必要なことは分かっている」
2025年05月27日(火) 10:00
オハイオ州立大学でナショナルチャンピオンシップ制覇を成し遂げてからわずか4カ月で、ランニングバック(RB)クインション・ジャドキンスは、昨季に3勝しか挙げられなかったクリーブランド・ブラウンズで新たなスタートを切ることになった。
ブラウンズのドラフト指名は大きな関心を集め、とりわけドラフト中盤でクオーターバック(QB)を補強した手法が注目された。しかし、ジャドキンスは自身を含む新人選手たちの加入が、フランチャイズの転換点になる可能性があると信じている。
ジャドキンスは『Sports Illustrated(スポーツ・イラストレイテッド)』のギルバート・マンザノに「全体として、俺たちは素晴らしいドラフトクラスだ」と語り、こう続けた。
「全員が才能と仕事に対する姿勢で注目を浴びたと思う。実際、全員が仕事に取りかかる準備が整っているという意識を持ってチームに加わった。俺自身も、コンペティターとして、選手として、それが目標の1つだった」
「クリーブランド・ブラウンズの一員になるってことは、組織を変え、貢献し、最善を尽くすために来るということだ。勝つために必要なことは分かっているから、そのメンタリティをクリーブランドにもたらして同じことをやってみせる」
ジャドキンスは大学レベルでまさに“勝者”だったと言える。大学での3シーズンですべて1,000ランヤード超えを達成し、トータル50回のタッチダウンを記録したジャドキンスは、オハイオ州立大学が頂点を目指す中で重要な役割を果たし、カレッジフットボールプレーオフの4試合では合計6回のタッチダウンを挙げた。
とはいえ、ブラウンズには大きな壁が立ちはだかっている。2023年には11勝を挙げて何とかプレーオフ進出を果たしたものの、昨季は調子を崩し、リーグ最下位タイの成績に終わった。デショーン・ワトソンが今季絶望と見られる中でQBポジションは難題を抱えており、ジョー・フラッコとケニー・ピケットに加え、ルーキーのディロン・ゲイブリエルとシェドゥーア・サンダースが新たにチームに加入している。
ニック・チャッブ時代が終了したように見える中、ランニングバック(RB)ポジションにも大きな穴がある状況だ。ドラフト3巡目でゲイブリエルを指名し、その翌日に高順位指名が予想されていたサンダースを獲得したことで影に隠れていたものの、ブラウンズはランニングバックも2人指名しており、ジャドキンスを全体36位で、その2巡後でテネシー大学出身のディラン・サンプソンを獲得した。
その2人はジェローム・フォードと共に、新体制のバックフィールドで先頭に立つことが期待されている。
それはジャドキンスにとってなじみ深い状況だ。昨シーズンにトレヴェヨン・ヘンダーソンと共に大学で最も危険なコンビの1つを形成したジャドキンスは、そのコンビの中でもよりパワフルな選手として知られ、スピードは突出していなかったものの、アグレッシブな走りを見せていた。
しかし、ジャドキンスは外部の意見や分析にあまり重きを置くことなく、これまでのパフォーマンスで実力を示しつつ、キャリアをさらに充実させるための準備を進めている。
「良い評価も悪い評価もあまり気にしない」と明かしたジャドキンスは次のように続けた。
「そういうふうに育てられ、そういう教育を受けてきた。アスリートとして集中するだけさ。俺のことを知っている人たち、リクルートしてくれた人たちは、俺の実績をよく知っている。SEC(サウスイースタン・カンファレンス)の最優秀新人賞をとったことも、全部だ。映像を見れば分かるはず。選手としてできることは何でもやる。万能なランニングバックとして、キャッチもブロックも、80ヤードや90ヤードを走ることも。求められたことは何でもやるよ。それを次のレベルでやるのが本当に楽しみだ」
最終的にブラウンズのRB陣がどのような構成になったとしても、ドラフト2巡目で指名された才能豊かなジャドキンスは重要な役割を担うと予想されている。
ルーキーミニキャンプを経て自信を深めたジャドキンスは、ブラウンズを競争力のあるチームに導くための次のステップとして、5月27日(火)に実施されるOTA(チーム合同練習)に参加する。
【RA】