シーズン第1週のビルズ対レイブンズ戦、歴史はアレン率いるビルズが優勢と示唆
2025年05月27日(火) 12:14
ボルティモア・レイブンズにとってシーズン第1週の試合はリベンジを果たす機会となる。
バッファロー・ビルズにとっては、シーズン初戦からAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の強豪としての地位を改めて示すチャンスとなる。
そして、NFLファンにとっては、カレンダーに印をつけて待ち望むほどの刺激的なプライムタイム対決となるはずだ。
ビルズがレイブンズを迎え撃つシーズン第1週のサンデーナイトフットボール(SNF)ほど興味深い対決はあるだろうか? 歴史を少し振り返ってみよう。
『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、クオーターバック(QB)ジョシュ・アレン率いるビルズがラマー・ジャクソン率いるレイブンズと対戦するこのSNFは、前シーズンのAP通信年間MVP投票で1位と2位になったクオーターバック同士がシーズン第1週に対戦する史上初の試合になるという。
昨季にMVPに輝いたアレンは、キャリア3度目のMVP獲得を狙っていたジャクソンを383対362の僅差で退けてその栄誉を手にした。
シーズン第1週の対決は当然、ビルズがディビジョナルラウンドでレイブンズを27対25で破り、スーパーボウル出場の夢を打ち砕いて以来、両者が初めて顔を合わせる試合にもなる。なお、ビルズはその翌週のAFCチャンピオンシップゲームでカンザスシティ・チーフスに敗れ、シーズンを終えた。
歴史的なシーズン第1週対決となるが、過去の結果はジャクソン率いるレイブンズにとって好材料とはならない。
前シーズンのプレーオフで対戦したチーム同士がシーズン第1週で再び対戦する場合、過去7試合すべてでプレーオフの勝者がシーズン第1週にも勝利を収めている。昨年のチーフス対レイブンズ戦や、デトロイト・ライオンズ対ロサンゼルス・ラムズ戦もその例だ。
さらに、これはポジションを問わず、MVP投票で1位と2位になった選手がシーズン第1週に対決する、NFL史上4回目の試合となる。NFLリサーチによると、これまでの3試合ではいずれもMVPを獲得した選手の所属チームが勝利したという。
MVP | MVP次点 | シーズン | 結果 |
QBジョシュ・アレン (バッファロー・ビルズ) |
QBラマー・ジャクソン (ボルティモア・レイブンズ) |
2025 | ??? |
RBマーシャル・フォーク (セントルイス・ラムズ/当時) |
QBドノバン・マクナブ (フィラデルフィア・イーグルス) |
2001 | ラムズ 20 イーグルス 17 |
QBブレット・ファーブ (グリーンベイ・パッカーズ) |
RBバリー・サンダース (デトロイト・ライオンズ) |
1998 | パッカーズ 38 ライオンズ 19 |
QBスティーブ・ヤング (サンフランシスコ・49ers) |
RBバリー・フォスター (ピッツバーグ・スティーラーズ) |
1993 | 49ers 24 スティーラーズ 13 |
シーズン第1週のMVP対MVP次点対決は、前年度MVPを擁するチームが3勝0敗
レイブンズは昨季に12勝5敗の成績で2年連続となるAFC北地区制覇を果たした。ジャクソンは圧巻の活躍を見せ、合計45回のオフェンシブタッチダウン(うち41回はパス)、4,172パスヤード、915ランヤードを記録。レイブンズはレギュラーシーズン第4週にビルズを35対10で下しており、その試合でジャクソンは合計3回のタッチダウンを決めた。ジャクソンはレギュラーシーズンでアレンに対して2勝1敗と勝ち越している一方で、プレーオフでは0勝2敗となっている。
アレン率いるビルズは昨季に5年連続のAFC東地区制覇を成し遂げた。現役MVPのアレンは3,731パスヤード、タッチダウンパス28回、531ランヤード、タッチダウンラン12回を記録している。
ジャクソンとアレンはともにプロボウルに選出されたが、オールプロのファーストチームに選ばれたのはジャクソンだけだった。一方、アレンは最終的に『NFL Honors(NFLオナーズ)』でMVPに輝いている。
そうしたことが、この対決に注目が集まる要因となっており、ビルズ対レイブンズ戦は『NFL.com』のデジタルコンテンツ編集者であるジェレミー・バーグマンが選ぶ2025年プライムタイムゲームトップ10でも1位にランクインしている。
両チームともに注目度が高く、見どころも豊富だ。しかし、歴史はアレン率いるビルズに味方している。
【RA】