攻撃コーディネーターの変更に動じないライオンズQBゴフ
2025年06月03日(火) 11:58
昨季に得点ランキングでリーグトップに輝いたデトロイト・ライオンズのオフェンスは、革新的な戦術家でありプレーコールの名手だった攻撃コーディネーター(OC)ベン・ジョンソンを失った。今季はジョン・モートンがその役割を引き継ぐことになるが、モータウンでは一貫して爆発力のあるオフェンスにどのような変化が見られるのか、その行方が注目されている。
クオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフは、コーチングスタッフの重要な変更の有無にかかわらず、良いオフェンスはシーズンごとに進化していくものだと語った。
チーム公式サイトによると、ゴフは現地5月30日(金)に「カジュアルなファンも(変更点の)一部に気づくと思う」と話し、こう続けたという。
「変わった部分もあれば、変わらない部分もある。(モートンは)長い間、自分が好きなことを貫いてきた人だし、ここで過ごした1年で多くの成功を経験した。引き継がれる部分が多いけど、新しい部分もある。正直、同じオフェンスが戻ってきていても、それは変わらなかったと思う。いつだって新たな趣向は加わるものだ。でも、彼は間違いなく自分なりのスタイルをオフェンスにもたらして良い仕事をしていると思う」
モートンは2022年にライオンズのシニアオフェンシブアシスタントを務めた後、過去2年間をデンバー・ブロンコスのパスゲームコーディネーターとして過ごしてきた。また、55歳のモートンには2017年にニューヨーク・ジェッツでプレーコールを担当した経験がある。
モートンが過去に1年間チームに在籍していたことは、ジョンソンからの移行に際して大きな助けになるはずだ。しかし、変化が起これば違いは自然と出てくる。ジョンソンは効果的なプレーコールでビッグプレーを演出する上で素晴らしい仕事をしていた。モートンも同じリズム感、信頼性、そして予測不能さを持ったプレーコールができるだろうか? その答えは9月まで分からない。
オフェンスについて「変わる部分もあれば、変わらない部分もある」と語ったゴフは「一番の課題は、自分たちが好むプレーに関して意見を合わせることで、そのためにずっと調整を続けている」と続けている。
ゴフは、オフェンスのプレーメーカーたちはこの1年でさらなる成長を遂げており、それがジョンソン時代に作られた基盤をさらに強化する上で有利に働くと語った。また、プロボウルに選出された経歴を持つゴフは、オフェンスが自然とパフォーマンスを落とすようなことはないと強調し、次のようにコメントしている。
「いや、もちろんそんなことはないし、むしろ一歩前進したいと思っている。去年の失敗から学び、そこからどう成長できるかを常に模索しようとしている」
対戦スケジュールがNFLの中で2番目に厳しいとされている上に、コーチングスタッフの大幅な変更も重なっているため、ライオンズが昨年の15勝シーズンを再現するのは難しいだろう。それでも、ヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベルが築き上げた安定感を踏まえると、ライオンズが急激に調子を落とすことは考えにくいと言える。
【RA】