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QBラブが後退したとの見方を否定するパッカーズHCラフルアー

2025年06月03日(火) 13:27


グリーンベイ・パッカーズのジョーダン・ラブ【AP Photo/Mike Roemer】

グリーンベイ・パッカーズは昨シーズン、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区で3位に終わり、プレーオフ初戦で敗退した。この結果を受けて、クオーターバック(QB)ジョーダン・ラブにチームをもう一段階上のレベルへ導く力があるのか疑問視する声も上がっている。

ヘッドコーチ(HC)マット・ラフルアーは先週、ラブがフルタイムの先発QBとして1年目から2年目にかけて後退したという見方を否定した。

ラフルアーHCは、ラブがシーズン序盤に2試合を欠場し、その後の2試合で一部のプレーを見送ったことが、成績が思わしくなかった理由の1つだと指摘している。

『The Athletic(ジ・アスレチック)』によると、ラフルアーHCは「何らかの理由で、彼が前年ほど生産的じゃなかったという話が広まっていると思う」と述べ、こう続けた。

「だが、彼はかなりの時間を逃しており、実質的に3試合分欠場した。欠場したのはインディ(インディアナポリス・コルツ戦)とテネシー(タイタンズ戦)だが、ジャクソンビル(ジャガーズ戦)やシカゴ(ベアーズ)戦でも戦列から外れた。つまり、3試合というのは相当な時間だし、数字の観点で同じような成果は出せないものだ。それに、正直なところ、これについてはすでに話したが、去年は落球が多かった」

「つまり、他にも要因はあるということだ。だが、結局は全員がより良くなっていくと思っている」

ラブは2024年シーズンに15試合に出場し、3,389ヤード、タッチダウン25回、インターセプト11回、パス成功率63.1%、アテンプト平均8.0ヤードをマーク。2023年シーズンは17試合に出場して4,159ヤード、タッチダウン32回、インターセプト11回、パス成功率64.2%、アテンプト平均7.2ヤードという記録だった。『ESPN』のQBレーティングは2024年が69.3、2023年が62.9となっており、これは単純な成績だけでラブのパフォーマンスを完全には評価できないことを示している。

ラフルアーHCが指摘した落球も影響を及ぼしていた。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によると、パッカーズはラブの458回のパスのうち26回を落としたという。そのドロップ率(8.3%)は400回以上のドロップバックを記録した選手の中で2番目に高い割合だった(1位はアーロン・ロジャースの9.6%)。

ヘッドコーチと同様に、ラブ本人も2024年にパフォーマンスが低下したとの見方を否定している。

「そもそも後退って何なのかっていうのを俺は聞きたい」とラブはコメント。

「何が言いたいか分かる? みんなそれぞれ意見が違うものだ。そういうのは無視しなきゃいけない。結局のところはチームの目標がすべてだ。俺たちは前の年より多く勝ったはずだ。だからこそ聞いている。後退って何だ?」

「さっきも言ったように、みんなそれぞれ意見はあるものだ。そういうのは気にせずに、自分らしくプレーし、できる限り最高の選手になることに集中しないと。これまで話してきたように、前に進んでいくんだ。でも結局のところ、個人の成績とかそういうのは全部後回しだ。何よりもまず、チームの目標に集中しなきゃいけない」

パッカーズのクオーターバックに対するプレッシャーは常に高まっていくものだ。ラブは、先発3年目でスーパーボウル制覇を経験し、MVPに4度輝いたロジャースの後継者だ。そうした背景から、ラブにはさらなるプレッシャーがかかり、最初から完璧なパフォーマンスが求められている。パッカーズはオフシーズンにドラフト1巡目でワイドレシーバー(WR)マシュー・ゴールデンを指名し、オフェンシブラインも強化した。それにより、ラブは2025年にそうした疑問や批判を黙らせるチャンスを得ている。

【RA】