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ブラウンズはオフェンシブラインが「強み」とするスキームに回帰しつつあるとGバイトニオ

2025年06月04日(水) 10:34


クリーブランド・ブラウンズのジョエル・バイトニオ【Cooper Neill via AP】

クリーブランド・ブラウンズのガード(G)ジョエル・バイトニオは、エリー湖のほとりでキャリア12年目を迎えようとしている。

プロボウルに何度も選出された経歴を持つバイトニオは、ヘッドコーチ(HC)ケビン・ステファンスキーの就任初期に相手を圧倒していたランプレー中心の戦略に回帰したいと切望している。

『Cleveland.com』によると、バイトニオは現地2日(月)に「俺としては2020年、2021年に採用していたアウトサイドゾーンにパワースキームを組み合わせたもののように感じている。それこそがうちのオフェンシブラインの強みだと思っている」と語ったという。

ブラウンズはステファンスキーHCの就任期間の大部分でランプレーが得意なチームであり続けている。ステファンスキーHCの就任初年度にあたる2020年には、ランアテンプトでリーグ内4位、ランヤードで3位、アテンプト平均ヤードで5位にランクイン。2021年には、それぞれ9位、4位、1位につけた。ステファンスキーHC就任後の最初の4年間、ブラウンズがランアテンプトでトップ10圏外に終わったことは一度もなかった。

そして、2024年がやってきた。

まとまりを欠いたブラウンズのオフェンスは、ランアテンプトで28位、ランヤードで29位、アテンプト平均ランヤードで23位と低迷。この不振がオフシーズンの大幅な変更を招いた。

ブラウンズはケン・ドーシーを解雇し、トミー・リースを攻撃コーディネーター(OC)として採用。ステファンスキーHCは再びプレーコールを担当することになった。また、ブラウンズはランニングバック(RB)ニック・チャッブと別れを告げ、クインション・ジャドキンス(2巡目)およびディラン・サンプソン(4巡目)という2人のランニングバックとタイトエンド(TE)ハロルド・ファニンJr.(3巡目)を指名して、オフェンシブラインにはベテランの控え選手を加えた。クオーターバック(QB)ポジションはまだ定まっていないものの、4人の候補者全員が持続的なラン攻撃の恩恵を受けられるだろう。

2020年から2021年に採用していたアウトサイドゾーン中心のゲームプランに回帰することが、オフェンシブラインに適していると語ったバイトニオは、次のようにコメントしている。

「俺たちはちょっと年をとっているけど、ジャック(コンクリン、ライトタックル/RT)はアウトサイドゾーンを経験している。ワイアット(テラー、ライトガード/RG)はリーグ屈指の強力なプルブロッカーだ。(センター/Cイーサン・ポーシックは)何でもできるけど、それが俺たちにずっと合っていると思う」

バイトニオは現在のNFLが依然としてパス主体のリーグであることを理解しているが、昨シーズンの苦戦を経て、ラン攻撃がオフェンス全体の効率を向上させるカギになると確信している。

「このリーグで勝つにはパスを通さなきゃいけないけど、フットボールを大切に扱うというスタイルが確立できたらどうだろうか」とバイトニオは話し、こう続けた。

「過去に勝てたのは、ディフェンスがフレッシュだったからだと思う。ディフェンスが素晴らしいプレーをした試合では、彼らの1試合あたりのスナップ数が70回や80回ではなく、50回や60回だった。だから、もし俺たちがボールをコントロールして、そういうことにうまく対処できれば、大きな前進になると思う」

クオーターバックの状況が理想的ではないため、ステファンスキーHCが原点回帰する選択は理にかなっている。強力なディフェンスを補うためのラン中心のオフェンスは、2025年のブラウンズが再起を図るための最良の戦略となるだろう。

【RA】