コルツQBリチャードソンが肩の負傷でミニキャンプを欠席へ
2025年06月06日(金) 09:52
インディアナポリス・コルツで先発の座を狙うクオーターバック(QB)アンソニー・リチャードソンに、思わぬ障害が立ちはだかっている。
現地5日(木)、キャリア3年目のリチャードソンが肩のケガを抱えており、来週に予定されているミニキャンプには参加しない見込みだとヘッドコーチ(HC)シェーン・スタイケンが報道陣に明かした。
スタイケンHCによると、リチャードソンは先週に行われたOTA(チーム合同練習)で投球側の肩を負傷したとのこと。
「医師やトレーナーが検査を行った」と明かしたスタイケンHCは「肩鎖関節の状態が悪化しているため、今週は休ませることにした。もちろん、ミニキャンプも欠席する。いつ復帰するかは分からない。トレーニングキャンプに向けて復帰時期を決めるつもりはないが、復帰後は投球を徐々に行っていき、そこから調整していく。今のところ手術の必要がないことは良い点だ」と続けている。
キャリアを通して度重なるケガに悩まされてきたリチャードソン。ルーキーシーズンには肩のケガでシーズン終了を意味する手術を受けることになり、わずか4試合の出場にとどまった。2024年には復帰を果たしたものの、斜筋のケガで2試合を欠場。ドラフト1巡目指名を受けてNFL入りしたリチャードソンは、2シーズン目にパスの精度にも課題を抱え、264回のパスを投げて成功率は47.7%にとどまった。
リチャードソンは昨季、一時的にベテランQBジョー・フラッコに先発の座を奪われている。その後、コルツは今年3月にベテランの競争相手としてダニエル・ジョーンズを迎え入れた。
ジョーンズの加入により、フランチャイズクオーターバックになることを期待されて2024年ドラフト全体4位で指名されたリチャードソンには、その実力があることを証明する必要性が一層高まっている。
両者はトレーニングキャンプで先発争いを繰り広げると見られているが、その争いは現在、リチャードソンの肩の問題によって複雑なものとなっている。
「もちろん、もどかしいが、彼は元気だ」と述べたスタイケンHCは「だから、私たちは今、それに対処している」と続けた。
ジョーンズはリチャードソンの不在に伴い、ミニキャンプでより多くの練習機会を得る見込みで、夏の先発争いでは優位に立つことが予想される。コルツは現時点で新たなクオーターバックの獲得を検討していないと明かしたスタイケンHCは、負傷前のリチャードソンは「非常に良い進歩を遂げていた」ともつけ加えている。
その進歩は今回の負傷によって一時的に止まることになった。スタイケンHCによると、リチャードソンのケガは“投球を繰り返す中で生じたストレス”によるものだという。リチャードソンは今後1カ月から2カ月で状態を整え、重要な2025年シーズンに向けて先発争いに加わることを目指していく。
【RA】