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気温が高まる中で複数の乱闘が発生し、ジャイアンツのOTAが予定より早く終了

2025年06月06日(金) 11:09


ニューヨーク・ジャイアンツのブライアン・バーンズ【AP Photo/Noah K. Murray】

ニューヨーク・ジャイアンツの面々はプレーを実行する態勢から一転し、フィールドの中央で対峙する構えに入った。

そこでは、パンチが飛び交い、ヘルメットや選手たちが投げ飛ばされる事態となった。

まだミニキャンプすら始まっていないにもかかわらず、だ。

現地5日(木)、ラインバッカー(LB)ブライアン・バーンズは6回目のOTA(チーム合同練習)を終えた後に「暑さにやられた」と明かしている。

高い湿度の中、摂氏約32度まで気温が上がり、自主参加の練習の終盤にはチーム内の雰囲気が険悪になっていた。

まず、バーンズとレフトタックル(LT)ジェームズ・ハドソンが押し合いを始め、2人はヘルメットを脱ぎ捨ててケンカを始めるような勢いで向かい合った。

バーンズはにやりと笑って「ただの会話だったと思うよ。いつものことさ」と振り返っている。

選手たちが仲裁に入り、バーンズとハドソンはコーチたちによってサイドラインに下げられた。

しかし、その次のプレーで、LBケイヴォン・ティボドーとオフェンシブラインマン(OL)ジャメイン・エルムノアが衝突。ティボドーがチームメイトに殴りかかったことで、押し合いが激化し、ハドソンがサイドラインから飛び出してティボドーにタックルした。そこにバーンズも加わり、数人の選手が地面に倒れ込む事態となっている。

「つまり、俺たちがやっているのは激しいスポーツってことさ」と語ったバーンズはこう続けた。

「みんな成長しようとしている。緊張が少し高まっている。気温もちょっとずつ上がってきたから、みんなイライラしているんだ。でも、大したことじゃない。もう解決した」

小競り合いの後、ヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボールはチームを集め、その日のフィールドでの活動は終了した。

「それは時に健全なものだと感じる」とバーンズは話している。

「ある程度までは健全だと思うけどね。結局は最後まで仕事をやり遂げたいけど、そういう競争心や闘志、鋭さは、俺たちに欠かせないものだ。それを維持し続けなきゃいけない」

感情がたかぶるのは必ずしも今回が初めてというわけではない。

今回の事態を軽く受け止めている様子のバーンズは、「ああ、こういうことはいつも起きている。食べ物のことでケンカすることもあれば、ピンポンとかビリヤードとか、何をしていてもケンカは起こる。日常茶飯事なんだ。ちょっとした兄弟愛みたいなもんさ」と語った。

チームには闘争心が必要だが、それがやるべき仕事の妨げになってはいけないとも話したバーンズは、次のようにコメントしている。

「唯一、腹が立ったのは、練習を早めに切り上げなきゃいけなかったことだ。ただ、今日はほとんどの練習を済ませていた。でも、ああいうことは避けたいし、それは俺たちがやるべきことじゃないってチームには伝えるつもりだ。俺たちはフットボールという肝心な部分に意識を向け続けないといけない。ああいう騒ぎは悪いもんじゃないし、良い刺激とかそういうのになるのかもしれないけど、細かいところに目を向けて、仕事をきっちり遂行しなきゃいけない」

ジャイアンツに新加入したキャリア14年目のクオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンは、今回の騒動を軽視しつつ、次のように語っている。

「俺たちはみんな競い合って、最高の状態を目指しているし、いろんなことがあると思う。俺たちみたいに長い練習をしていたら、こういうことはよく起こるもんだ。これまで所属してきたどの素晴らしいチームでも似たようなことがあった。心配するようなことじゃない」


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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