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Cラグナウの引退を惜しみつつ先を見据えるライオンズHCキャンベル

2025年06月06日(金) 12:38

デトロイト・ライオンズのフランク・ラグナウとヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベル【Scott Boehm via AP】

今週にスターセンター(C)フランク・ラグナウが現役引退を発表したことで、デトロイト・ライオンズのオフェンシブラインが戦力ダウンしたのは否めない事実だ。

現地5日(木)、ヘッドコーチ(HC)ダン・キャンベルは感情をあらわにしながら、ラグナウがチームにもたらしてきた存在の大きさを振り返った。

「彼の存在は本当に大きかった。いなくなるのは寂しい」とキャンベルHCは記者団に語った。

「フランク・ラグナウには心から敬意を抱いている。彼のことが大好きだ。愛しているぞ、フランク。君には感謝している」

もっとも、ライオンズは重要な歯車を失っても言い訳をするつもりはない。キャンベルHCはいつもと変わらぬ姿勢を貫いた。

「何があろうとも、この列車は止まらない。走り続けるんだ」と話すキャンベルHC。

「次の選手の出番だ。キャンプが始まる頃には準備万端にしておく。このポジションには多様な選手がいるし、ドラフトで指名した選手たちも気に入っている。フリーエージェントで獲得した選手たちもいい。若手もそうだ。キングスリー(エグアクン)をはじめ、何人もいる」

キャンベルHCはまた、ラグナウが引退前にオフシーズンのワークアウトを欠席していたのは契約問題が理由だという一部の憶測について、「失礼な話だ」と一蹴した。

「そんなことが理由だったことは一切ない」とキャンベルHCは述べている。

プロボウルに4度選出されたラグナウは、度重なるケガに悩まされた7年間のキャリアに幕を閉じた。それらのケガに耐えながらプレーしてきた影響が、突然の引退を決断した理由であると29歳のラグナウは明かしている。

ここ数年、フィールドに立ち続けるために奮闘してきたラグナウにとって、引退という選択肢は常に頭の片隅にあった。キャンベルHCは木曜日、チームとしてもラグナウが今年の引退を考えていたことを把握しており、このオフシーズンは考える時間を与えていたと話している。

ラグナウが去ることで、ライオンズのオフェンシブラインの中央は非常に若い構成となる見込みだ。

ライオンズはすでに、フリーエージェント(FA)で退団したガード(G)ケビン・ザイトラーの後任に若手選手を起用する予定だった。そこに加えてラグナウの引退が決定し、新たな穴が生まれた。また、昨季にパフォーマンスの安定を欠いた9年目のグラハム・グラスゴウが引き続き先発を務めるのかという点にも疑問が残る。状況次第では、インテリアの3ポジションすべてを1年目または2年目の選手で固める可能性もある。

ジョージア大学でガードとしてプレーしていた新人テイト・ラトリッジと、グラスゴウがセンターの先発候補として有力視されている。また、ライオンズは水曜日に、昨季アリゾナ・カーディナルスでライトガードとして7試合に先発出場したベテランFAのトリスタン・コロンと契約を結んでいる。

キャンベルHCはセンターにおける経験の重要性を強調しつつも、「ベストな選手を起用する」と木曜日にコメントしている。

「経験は大きい。間違いない。だが、センター自身にそれがなくても、隣にいる選手にあれば大きな助けになる」と、センターの穴を埋めるにあたっての考えを述べた。

「どこかに経験豊富な選手は必要だ。そういう選手がいる限り問題はない」

「選択肢はいくつもある。だからこそ、トレーニングキャンプが楽しみだ。これから見極めていく。選手たちに競わせるつもりだ。トリスタン・コロンとも契約したばかりだし、これもひとつの選択肢になる。ただ、彼のことはまだよく知らない。なにしろ来たばかりだからな」

7月に始まるトレーニングキャンプでは、ライオンズのオフェンシブラインで起きるポジション争いが一つの注目ポイントとなる。クオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフが司令塔を務める中、インテリアラインの若手が崩れれば、オフェンス全体が崩壊する可能性もある。

【R】