QBマッカーシーにビルズQBアレンの姿を重ねるバイキングスDTフィリップス
2025年06月06日(金) 12:44
ミネソタ・バイキングスのディフェンシブタックル(DT)ハリソン・フィリップスがNFL入りを果たしたのは2018年。その年、バッファロー・ビルズはクオーターバック(QB)ジョシュ・アレンをドラフトで指名している。
ビルズでプレーした経験のあるフィリップスは、才能ある新人だったアレンがリーダーへと成長し、NFLの MVPに輝くまでの4年間、その姿を間近で見てきた。だからこそ、今のチームのクオーターバックであるJ.J.マッカーシーについて語る際、アレンの名前を挙げることには重みがある。
『SI.com』が報じたところによれば、現地2日(月)にフィリップスはマッカーシーについて次のように語ったという。
「ケガをした翌週に、彼がディフェンスについてもっと学ぼうとして俺のところに来たことについては、前にも話したことがある。鋭い質問を投げかけてくるし、(今年は)個人的な部分での影響力も大きくなってきている。ロッカールームでも、新しい選手たちに積極的に声をかけたり、拳を合わせたり、ソファに座って会話を楽しんだりしている姿をよく見かける。去年はリハビリやミーティングにすぐ向かう感じだったけど、今年は違う。ここで家族のような関係を築くことの大切さを理解しているし、特別な結果を出すには、特別な人間関係が必要だということも分かっている」
「それに、すごく自信があるんだ。彼を見ていると、ビルズにいた頃のジョシュ・アレンを思い出す。本領を発揮しながら、この組織を率いる力が自分にあることを理解していく姿が重なる。彼はその役割を見事に果たしているよ」
バイキングスで4年目のシーズンを迎えるフィリップスは、マッカーシーがアレンのようになると断言しているわけではなく、そうならないとも言っていない。ただし、エリートレベルのクオーターバック、そしてリーダーへと成長するには、特別なメンタリティが求められるのは確かだ。
NFL入りしたばかりの頃、周囲はアレンに対して懐疑的だった。今のような選手に成長すると予想していた者はほとんどいなかっただろう。だが、このビルズの司令塔ほど精度を劇的に改善した選手は、他にほとんど存在しない。あらゆる面を自らの手で磨き上げるその能力こそが、リーダーシップの礎となった。
同様に、マッカーシーもミシガン大学時代に際立った結果を残していなかったことから、NFLで試合を決定づける先発QBになれるのかという疑問がつきまとった。さらに1年目の負傷も不安材料となった。しかしながら、フィリップスが指摘するように、少なくともマッカーシーは自身のリーダーとしての役割を理解しており、自分よりはるかに長くリーグにいるベテランたちとロッカールームでどう接するかも心得ている。
フィールド上でのマッカーシーの評価はまだ定まっていないが、リーダーとしてどう振る舞うべきかは十分に理解しているようだ。それこそがNFLのクオーターバックという職務における重要な要素の一つである。
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