WRヒルとの関係構築は「まだ進行中」とドルフィンズQBタゴヴァイロア
2025年07月24日(木) 09:51
ワイドレシーバー(WR)タイリーク・ヒルは2025年に、人として、そしてリーダーとして成長しようと意識的に努力している。
ヒルはトレーニングキャンプ開始時に、自分の人生におけるシンプルだが重要な部分、つまりフットボールと自分自身、そして家族に改めて焦点を当て直すようになったと明かした。ヒルにとって最も重要な仲間であるクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアを含め、チームメイトたちもその変化に気づいている。ヒルはタゴヴァイロアとの関係が良好とは言いがたく、2024年シーズン終了後にマイアミを離れる意向を表明したことで状況をさらに悪化させてしまった。
それは絶え間のないプロセスだが、2人とも確かに努力している。
タゴヴァイロアは現地23日(水)に「もちろん。俺たちはまだそれを続けていると言える」と語り、こう続けた。
「でも、それは俺だけじゃない。多くの選手たちにも関わることだ。俺だけが聞いたわけじゃないし、いろんな人たちが耳にした。フットボールやマイアミ・ドルフィンズを追いかけている人も、タイリークを応援しているファンも、たくさんの人が知っているし、みんなそれを見てきた。つまり、ああいうことを言ってしまったときは、“俺が悪かった”と言って済むわけじゃない。関係を再構築するために努力しないといけない。また一から築き上げていく必要がある」
「それについてはまだ進行中だ。俺だけじゃなくて、みんなの問題だ。すでに言ったように、彼は自分自身と向き合っている。自分で改善したい、上達したいと言っている部分について取り組んでいる。俺はそれが第一歩だと思うし、その努力を称賛している」
ヒルには自分の人生を見つめ直す理由があった。2024年に他のレシーバーにとってはまずまずの成績を残した――キャッチ81回、959ヤード、タッチダウン6回という数字は、多くの2番手WRにとっては十分満足できる内容だ――ものの、ケガに悩まされた2019年シーズン以降で最も不調なシーズンを過ごしたからだ。31歳という年齢もあり、ヒルはただ過去を忘れて不調から立ち直ることはできない。
ヒルの評価すべき点は、そうした結果や、シーズン最終戦で感情的な行動に出たことによる影響に対して成熟した姿勢で向き合ったことだ。結局のところ、2025年に2,765万ドル(約40億4,662万円)を保証されるに値する選手になるには、気まぐれなビッグプレーメーカーにとどまっていてはならない。以前のようにビッグプレーを量産できない可能性がある中ではなおさらだ。
タゴヴァイロアは、現行契約が残り2年で、NFLキャリアが終わるまでに高額契約を結べるのはあと1回かもしれないヒルの行動を見て、前向きな印象を抱いている。
タゴヴァイロアは水曜日に「タイリークの弱さがより多く見えるようになったと思う。彼はみんなとたくさん話すようになった」と明かした。
「フットボールのことだけじゃなくて、フィールド外のことについても話している。私生活やそういったことについて、弱さをさらけ出すようになっている。それこそ、彼が仲間たちと真の関係性や本当の絆を築くための第一歩だと思う」
「彼がフィールドで何ができるかは誰もが知っているし、誰もがそれを尊敬している。でも、彼はまだ自分なりの答えを見つけようとしているところだとも思う。なりたい姿を模索しているんだ。彼はもう若くはない。誰にでも失敗はあるものだ。単純に、注目を浴びているから、他の人より話題になることが多いだけ。彼のことは少し大目に見るべきだ。彼は俺たちのチームメイトで、俺たちは彼を愛している。彼のことを知っていれば、きっともっと好きになると思う」
ヒルはしばしば率直な発言をするが、過去にタゴヴァイロアを擁護していたことは評価されるべきだろう。昨年10月、タゴヴァイロアが脳しんとうから復帰した際、ヒルは“俺たちは戻ってきたぜ”と大胆に宣言し、ファンタジーフットボールのプレーヤーにタゴヴァイロアを先発として起用するよう呼びかけた。
その結果は楽観的な予想とはかけ離れたものとなり、ヒルはシーズン終盤に不満を募らせた。現在、ドルフィンズ関係者の多くは2025年が重要なシーズンであることを理解しており、ヒルがより良いリーダーになるべく努力するなど、さまざまな変化が促されている。
ドルフィンズがより良い結果を出せるかどうかに注目だ。彼らのチームとしての将来はそれにかかっているかもしれない。
【RA】