QBジャクソンのOTA欠席を受け、「出席状況」よりも「プレーの内容」で評価するとレイブンズHCハーボー
2025年06月07日(土) 09:15
ボルティモア・レイブンズのヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーが気にかけているのは、クオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンが試合開始時に出場可能で準備が整っていることだけだ。
それは、スーパースターQBのジャクソンが自主参加のOTA(チーム合同練習)の2週目を欠席したことを受けて、ベテランHCのハーボーが現地6日(金)に伝えたメッセージだった。
チーム公式記録によると、ハーボーHCは「どの選手に対しても、評価するのはプレーの内容だ」と述べ、こう続けたという。
「私は出席状況を評価しているわけじゃない。これは自主参加のキャンプだから、そこを評価するつもりはない。私はここに出てくるのが大好きだし、選手たちもみんなそうだと思っている。そして、ラマーもここに来ているときは、ここにいるのが大好きなのだと断言できる」
練習には参加していないものの、ジャクソンはニュースで話題になっている。
レイブンズのジェネラルマネジャー(GM)エリック・デコスタは木曜日、ジャクソンとチームが契約延長について連絡を取り合っていると明かした。そのため、ハーボーHCは金曜日に、ジャクソンの欠席は契約問題に関係しているのかと尋ねられている。
ハーボーHCは明確な回答を避け、次のようにコメントした。
「それについて何らかの立場を示したり、判断したりするつもりはない。ラマーはここを離れた日も素晴らしいプレーをしていた。調子はとても良さそうだったし、パスも素晴らしく、適切な判断をし、オフェンスをとてもよく理解していた。本当に素晴らしいと思った。彼が戻ってきて練習を再開するときには、そのレベルでプレーすることを期待している。評価するのはその部分だ」
ジャクソンは6回のOTAのうち5回を欠席したと報じられている。『ESPN』のジェイミソン・ヘンズリーによると、少なくとも金曜日は、ランニングバック(RB)デリック・ヘンリーやワイドレシーバー(WR)のゼイ・フラワーズ、ラショッド・ベイトマン、ディアンドレ・ホプキンスなど、多くの著名選手が欠席しており、ジャクソンだけが欠席したわけではなかったという。
ハーボーHCが指摘したように、現在の練習は任意参加だ。
しかし、ジャクソンはクオーターバックであり、そのポジションならではの厳しい視線が向けられる。また、市場を大きく塗り替えるような契約延長が期待されている中で、注目はさらに高まっていると言えよう。
28歳のジャクソンは『Associated Press(AP通信)』NFL年間MVP賞を2度受賞しており、昨シーズンはその投票でバッファロー・ビルズのQBジョシュ・アレンに次ぐ2位につけた。エネルギッシュなQBとして活躍するジャクソンは昨季に、パスヤード(4,172ヤード)とタッチダウン数(41回)でキャリアハイを更新し、さらに915ランヤードを獲得した。
2つのオフシーズンをまたぐ長期的な交渉の末、ジャクソンは2023年春に5年2億6,000万ドル(約376億8,061万円)の契約延長に合意。現在の契約はまだ3シーズン残っているが、クオーターバック市場の相場が高騰する中で、ジャクソンの年平均額(5,200万ドル/約75億3,612万円)は現時点で同ポジションの中で10位となっているため、新たな契約を結ぶにふさわしい状況だ。
デコスタGMによれば、現在は予備的な話し合いが進行中とのことで、関係者は全員、前回よりもはるかにスムーズに合意へと至ることを望んでいるようだ。
ジャクソンが新たな大型契約を目指している中で、レイブンズは明らかにOTAの欠席を問題視していない。
チーム公式サイトによると、レイブンズの攻撃コーディネーター(OC)トッド・モンケンは火曜日に「ラマーについてはいつも良い印象を持っている。彼はいつも準備が整った状態で来る」と語ったという。
「彼はフットボールが大好きだ。チームメイトを大切に思い、レイブンズを愛している。準備も整えてくるはずだ。日曜夜のバッファロー戦に向けて私たちも万全の態勢で臨むつもりだ」
レイブンズはシーズン初戦として、アレン率いるビルズとの注目度の高い試合を控えている。
レイブンズはもう1週間、OTAを行った後、6月17日(火)から19日(木)まで参加必須のミニキャンプを実施し、7月にトレーニングキャンプを開始する予定だ。
それまでにはジャクソンが練習を重ね、調子を上げるための十分な時間があり、場合によっては契約延長にサインする可能性もある。
ハーボーHCは「彼は私の仲間だ。彼のことが大好きだし、このシーズンが始まって取り組んでいくのが待ちきれない」と語った。
【RA】