QBダートの存在により「自分の取り組み方が変わるわけではない」とジャイアンツQBウィルソン
2025年06月07日(土) 10:01
クオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンは2年連続で新チームと契約した後に、自分より若いクオーターバックがチームに加入する状況を目の当たりにしている。
今年契約したニューヨーク・ジャイアンツには、将来的にジャイアンツの先発になる可能性があるジャクソン・ダートがドラフト1巡目指名を受けて加わった。
OTA(チーム合同練習)で主にファーストチームの練習に参加しているウィルソンは、ダートの存在によって自分の取り組み方が変わるわけではないと話している。
チーム公式記録によると、ウィルソンは現地5日(木)に「まったく何も変わらない」と強調し、こう続けたという。
「俺にとって一番大事なのは、毎日ベストを尽くしてチームを率いることだと思っている。どんな場所でも、どんな瞬間でも、フィールドに足を踏み入れ、その機会があるたびに、常にみんなをリードすることだけを考えている」
1年最大2,100万ドル(約30億4,343万円)の契約を結んだウィルソンは、ヘッドコーチ(HC)ブライアン・ダボールから先発に指名された。ダートの存在も相まって、この契約は36歳のウィルソンが単なる橋渡し役であることを示している。疑問となっているのは、ダートがいつから先発を務めるのかという点だ。シーズン第1週なのか? それともシーズン第10週や第15週、第18週になるのか? はたまた2026年なのか? それは来週に行われるミニキャンプでウィルソンが披露するパフォーマンスで判断される部分が大きいだろう。
ウィルソンは才能あふれる新人QBについて否定的な発言を一切していない。
ドラフト後に初めて報道陣の取材に応じたウィルソンは「ジャクソンは素晴らしい」とコメント。
「彼は努力家だし、素晴らしいチームメイトでもある。みんなで楽しくやっているし、クオーターバック陣の雰囲気はすごくいい。みんな集中して、毎日懸命に取り組んでいる。ジャクソンはキャリアを通して、ものすごく優れた才能を発揮するだろう」
ジャイアンツの将来を担う司令塔を指導する意思があることを率直に示しているウィルソンは、次のように語った。
「俺はいつも情報を共有し、コミュニケーションを大切にしている。自分の考えや主張を言葉にして伝えるべきだと心から思っているんだ。何かを隠すようなことはしない。自分たちにとって大事なのは、常に全員が最高のパフォーマンスを発揮することだと思う。そして、自分に強い自信があったら、それを人と分かち合うことはまったく問題ではないと思う。それは俺がずっと信じていることだ」
ダボールHCがウィルソンに代わってダートを先発に起用する準備ができているという明確な兆候は、ファーストチームの練習にところどころ参加していること以外にはまだ見られない。7月にトレーニングキャンプが始まれば、その状況がどれほど続くかが見えてくるだろう。
【RA】