ルーキーイヤーに10回のサックを逃したと語るラムズLBヴァース、「2度と同じことは繰り返さない」
2025年06月09日(月) 12:03
受賞歴という観点で見れば、ロサンゼルス・ラムズのラインバッカー(LB)ジャレッド・ヴァースほど充実したルーキーシーズンを送った選手は他にいないと言っても過言ではない。プロボウル選出にふさわしい活躍を披露したヴァースは、ディフェンス部門年間最優秀新人賞(DROY)を受賞し、1年目を締めくくった。
それでも満足することのないヴァースは、決め切れなかったプレーがいくつかあったと先週に話しており、映像を見直した結果、ほんの少しの修正でもっと数字を積み上げられたはずだと確信している。
チームの公式サイトによれば、ヴァースは「一番大きな気づきは、サックだけじゃなくてビッグプレー全体で、どれだけチャンスを逃していたかということだった」とOTA(チーム合同練習)の場で語ったという。
「カバレッジに下がったときにこう動けたとか、パスラッシュでああできたとか。ランディフェンスでも何度か、内側に入りすぎていたり、外側に流れすぎていたりして、本当なら大きなプレーを決められた場面があった」
「だからこそ、ここは数インチの差がものを言う世界なんだと気づかされた。ただボールを止めるにしても、自分の役割を果たすにしても、もっと上手くやれた場面がいくつかあった」
2024年のNFLドラフトで全体19位指名を受け、ラムズにとって2016年以来となる1巡目指名選手となったヴァースは、ルーキーイヤーでその期待にしっかりと応えてみせた。24歳のヴァースは17試合に出場(うち16試合で先発)し、前述のプロボウル選出とDROYの栄誉に浴している。
『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ヴァースはクオーターバック(QB)へのプレッシャー数でリーグの全パスラッシャーの中で4位となる76回を記録したという。さらにタックル66回、QBヒット18回、フォースドファンブルとパスディフェンスを2回ずつマーク。プレーオフでも勢いそのままに2試合でサック2回を記録し、勝利したワイルドカードゲームではファンブルリカバーからタッチダウンを決めている。
そんな中でヴァースが特に改善したい点として挙げたのは、自身が記録した4.5回のサックだった。ミスを減らし、動きにもっと意図を持っていれば、その3倍は稼げたはずだと言う。
現地3日(火)、『The Adam Schefter Podcast(アダム・シャフター・ポッドキャスト)』に出演したヴァースは次のように語っている。
「確かにたくさんできていたこともあったけど、たぶん10回くらいのサックは逃がしていたと思う。内側に入りすぎたり、ちょっとしたズレがあったり、あと一歩踏み込まなかったりといった理由でね。そういう場面を振り返って、2度と同じことは繰り返さないと決意した。今の自分ができることについては、まったく別の次元の話になってきている」
14.5回のサックを記録していれば、2024年シーズンにおけるリーグ2位の成績となり、クリーブランド・ブラウンズのディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレットに次ぐ記録となっていた。これはどんな選手にとっても高い目標であり、ましてやルーキーの選手にとってはなおさらだ。2年目のシーズンで、ヴァースはその決意を実際の成果で示すチャンスを手にしている。ただし、目標にしている具体的な数字については言及を避けた。
「一つだけ言えるのは、数字は間違いなく伸びるってことだ。去年みたいにチャンスは逃がさない」とヴァースは話している。
「ほんの一歩を余分に踏み出すこと、足元をしっかり保つことを学んだ。今年すべてを出し切るつもりだ」
【R】