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レイダースがSジェレミー・チンを多才なチェスの駒として起用へ

2025年06月10日(火) 11:33


ラスベガス・レイダースのジェレミー・チン【NFL】

このオフシーズン、セーフティ(S)トレボン・モーリグがフリーエージェント(FA)でカロライナ・パンサーズへ移籍し、ラスベガス・レイダースのセカンダリーは大きな痛手を被った。

しかし、レイダースは多才なセーフティとして知られるジェレミー・チンを獲得したことで、その穴を埋められると考えている。

『ESPN』によれば、ジェネラルマネジャー(GM)ジョン・スパイテックは身長約190cm、体重約100kgのチンについて、「彼の体格であれだけのスキルセットを持っているのは驚異的だ。それに加えて、彼の知性や勘の良さも魅力だ」と語ったという。

2020年にパンサーズからドラフト2巡目で指名されて以来、チンはセカンダリーにおける柔軟なチェスの駒として、ラインバッカー(LB)、ディープゾーンにおけるフリーセーフティ、ニッケルコーナーなどさまざまなポジションをこなしてきた。

昨季、ワシントン・コマンダースでの唯一のシーズンでは、ヘッドコーチ(HC)ダン・クインの下であらゆるポジションに配置された。『Pro Football Focus(プロ・フットボール・フォーカス)』によれば、チンはボックス内でラインバッカーとして470回、フリーセーフティとして369回、スロットコーナーで222回、ディフェンシブラインで106回、さらにはワイドコーナーでも40回のスナップに入っているという。

「彼はビッグニッケルのような存在だ」とスパイテックGMは続けた。

「エッジでのサイズ、ブリッツに入る能力、ランを止める力も卓越している。それでいてディープフィールドに下がってカバーにも対応できる」

チン自身は、自らの多才さはリーグでの最初の5年間で培われたものだと語っている。

「ルーキーイヤーの早い段階から始まったと思う」とチンは振り返る。

「さまざまなことを求められる状況に置かれて、自然とこれがNFLなんだというマインドセットになっていった。たくさんの役割があって、たくさんの責任もある。だから、それをそのまま受け入れて、ずっとやってきた」

再編が進むレイダースディフェンスには、若いコーナーバック陣をはじめとして複数の不安材料が残る。そんな中で、守備コーディネーター(DC)パトリック・グラハムが必要とする場所で自在に起用できるチンの存在は、チームにとって大きな助けとなるはずだ。

「自分は試合にいろいろな形で影響を与えられると思っている。このディフェンスはそれを可能にしてくれている」とチンは語った。

【R】