ベンガルズ1巡目指名のDEスチュワートが契約交渉の長期化に不満爆発
2025年06月11日(水) 12:50
シンシナティ・ベンガルズが抱える問題は、ディフェンシブエンド(DE)トレイ・ヘンドリックソンの一件だけではない。今年のドラフトで1巡目指名を受けたDEシェマー・スチュワートが、ルーキー契約をめぐる交渉が続くなかで、出席義務のあるミニキャンプへの参加を見送っている。
全体17位指名のスチュワートは、この夏にこれまで一度も練習に参加していない。報道によれば、チーム側は将来的な契約保証を無効にできる条項を含めた新たなルーキー契約の前例を作ろうとしているという。現在も契約の締結に至っていない1巡目指名選手はスチュワートを含めて5人いる。
現地10日(火)、スチュワートはチームの姿勢に対して強い言葉で反発した。
『SI.com』によれば、スチュワートは「100パーセント自分が正しいと思っている。これまでにチームがやったことのない要求なんて一つもしてない。でも、このチームにとっては、試合に勝つことよりも交渉に勝つことのほうが大事みたいだ」と述べているという。
スチュワートはミニキャンプには出席しているものの、契約が締結されるまではフィールドでの練習には参加しないと火曜日に報道陣へ明かした。
「ミーティングにはちゃんと出ているし、プレーブックの勉強もしている。必要なメモもきちんと取っている。時間が空いたときには外に出て自主トレもしている」
テキサスA&M大学出身のスチュワートは、契約問題について本当に言いたいことは「言えない」としながらも、フィールドに立ちたい思いが募っていると語った。
「すごく大事だ」とオフシーズンのトレーニングについてスチュワートは強調している。
「フットボールをプレーするには体の準備が必要になる。大学を出たばかりの自分にとっては特にそうだ。NFLは肉体的に格段に激しい世界だ。たしかに自分は身体的にハードなSEC(サウスイースタン・カンファレンス)でプレーしていたけど、NFLで実際に戦うのとはまったく違う。今ごろはもうフィールドに立っていると思っていた」
スチュワートは現在もコンディションは保てているとしつつも、NFLレベルで求められるフィジカル面では少し遅れを取りつつあると正直に打ち明けた。一方で、プレーブックを理解するなど、メンタル面での適応は順調だという。
こうした状況は、特にまだ経験が浅く、荒削りとされるルーキーにとっては理想的なスタートとは言えない。それでも、今回の一件がチームに対する見方を悪化させているわけではないと話している。
「そんなことはない。自分はまだここに来たばかりだし、これから長い未来が待っている」とスチュワートはコメントした。
ベンガルズは今週のミニキャンプをあと2日残しており、その後は夏の練習に向けて小休止に入る予定だ。
【R】