WRフラワーズは1,300ヤード超えも「余裕」だが、それはレイブンズの目標ではないとWRベイトマン
2025年07月11日(金) 13:19
ボルティモア・レイブンズは近年で最も危険なオフェンスの1つを擁していることを証明した記録的な昨季を経て、2025年シーズンを迎えようとしている。
2024年シーズンに獲得した総攻撃ヤードを見れば、その強さが分かる。レイブンズは1シーズンで記録された中でNFL史上3番目に多い7,224ヤードを獲得。それは、“グレイテスト・ショー・オン・ターフ(芝上で最高のショー)”として記憶されている1999年のセントルイス・ラムズが記録した7,075ヤードを上回る数字となっている。パスが重視される現代のフットボールでは派手な数字が出やすいとはいえ、レイブンズの成績は決して軽視できるものではない。
チームの躍進に貢献した1人、ワイドレシーバー(WR)ラショッド・ベイトマンは、もしレイブンズの目標が記録を打ち破ることにあったなら、チームメイトの1人か2人の数字はさらに驚異的なものになっていたはずだと考えている。例えば、WRゼイ・フラワーズはキャリア2年目にあたる2024年にレシーブヤード(1,059ヤード)でチームをけん引し、4回のタッチダウンを記録したが、ベイトマンはフラワーズが優先的に起用されていれば、その数字はさらに伸びていたはずだと指摘している。
しかし、単に優先することはチームの目標ではない。
ベイトマンはチームのポッドキャスト『The Lounge(ザ・ラウンジ)』の最新エピソードで「彼がリーグでやっていることは、俺たちのプレー方法、レイブンズのプレー方法を考えると、俺にとってものすごく特別な意味がある」と語り、こう続けている。
「単にゼイばかりを狙ったり、起用したりするわけじゃない。俺たちはチームとそのプレー方法にとって最善のことをしている」
「もしそれが目標なら、ゼイは余裕で1,300ヤードを獲得できるだろう。デリック・ヘンリーも余裕で2,000ヤード走れるはずだけど、それが目標になることはない。みんなにはそれを理解してほしい」
ベイトマンがそうした可能性を疑う人々を説得するのに、それほど努力は必要ないかもしれない。彼がすべきことは昨季の記録を示すことだけだ。2024年シーズン、ラマー・ジャクソンは1シーズンで4,000パスヤード以上と800ランヤード以上を記録した史上初のクオーターバック(QB)となり、その功績はフラワーズ、ベイトマン、タイトエンド(TE)マーク・アンドリュース、TEアイザイア・ライクリーにボールを分散させることで達成された。また、30歳のヘンリーも1,921ヤード、タッチダウン16回を記録している。
ベイトマンをはじめとするレイブンズの選手たちは、自分たちの強みが数にあることを理解している。ホワイトボードに書き込むような目標ではなく、チームに選択肢が多いことが強みなのだ。それこそ、レイブンズの攻撃を防ぐことを難しくし、相手ディフェンスに恐怖を与える要因となっている。
もちろん、フラワーズは1,300ヤードを獲得できるかもしれない。しかし、それによってレイブンズの攻撃力が下がるのであれば逆効果だ。結局のところ、レイブンズはレギュラーシーズンでは圧倒的な強さを誇るにもかかわらず、プレーオフでは失敗を繰り返すという評判を築いてしまっている。ジャクソンに関する議論が巻き起こるのがその証拠だ。
レイブンズが批判者たちを黙らせるとしたら、特定の選手が突出した(そして偏った)成績を残すことなく、それを達成するだろう。試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、そうした数字は重要ではなくなり、唯一意味を持つ数字はスコアボードに表示される点数のみとなる。レイブンズはシーズン最後の試合で勝利することを目指している。
【RA】