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WRマクローリンが「望み通りの報酬」を得ることを願うコマンダースTEアーツ

2025年07月17日(木) 15:18

ワシントン・コマンダースのザック・アーツ【Brooke Sutton via AP】

契約交渉が難航する中、ワシントン・コマンダースのワイドレシーバー(WR)テリー・マクローリンはトレーニングキャンプの初日に参加するかどうかを現在も決めかねている。

チームメイトのタイトエンド(TE)ザック・アーツは核心部分に触れることは避けつつも、チームのトップレシーバーであるマクローリンはいつフィールドに立っても準備ができているはずだと自信を見せ、マクローリンが正当な報酬を得られるよう応援している。

現地16日(水)、『Up & Adams(アップ&アダムス)』に出演したアーツは「何が起こっているのか、詳しいことは知らない」と話し、次のように続けた。

「会話の内容を知っているわけじゃない。でも、今日は7月16日だっけ? 初戦は9月7日だし、話をまとめるにはまだまだ時間がある。でも結局のところ、チーム施設にいようといまいと、テリーが必死に取り組んでいることはみんな分かっている。契約問題を経験してきた選手として言わせてもらうと、チームメイトがそれに対する意見とかを表立って言わないでいてくれたことに感謝している。だから、俺もここで何かを言うつもりはない」

「でも、テリーが必要とされるときに最高のパフォーマンスを発揮するために全力を尽くすことは知っている。幸いにも、その最高のパフォーマンスは明日とか来週の初めに求められるわけじゃない。トレーニングキャンプの終盤やシーズン第1週に必要とされるものだ。俺はテリーのことを応援している。彼が望み通りの報酬を得られることを願っている。でも、ビジネスの話に関しては一線を引かせてもらう」

マクローリンは2022年に締結した3年契約の最終年を迎えている。この契約の年平均額は2,320万ドル(約34億4,472万円)で、ワイドレシーバーの中で17番目に高い数字だ。

2019年にNFL入りして以来、マクローリンはずっとコマンダースのトップワイドレシーバーであり続け、6シーズン連続でチーム最多のレシーブヤードを記録している。しかも、チームメイトとの差は圧倒的だ。もっとも僅差だったのは2023年の389ヤード(マクローリンが1,002ヤードを記録したのに対し、次点のカーティス・サミュエルが613ヤードを記録)であり、これまでの平均差は501.8ヤードとなっている。

マクローリンは現在、5年連続で1,000ヤード超えを達成している。新人クオーターバック(QB)ジェイデン・ダニエルズとタッグを組んだ昨季は自己最高のシーズンとなり、2度目のプロボウル選出を果たしたほか、キャリアで初めてオールプロのセカンドチームに選出された。マクローリンはキャッチ82回で1,096ヤードを記録し、以前の自己最多記録のほぼ倍となる13回ものタッチダウンを決めている。また、キャッチ成功率(70.4%)でも難なくキャリアハイを更新した。

マクローリンは中距離のパスでも、深い位置での競り合いでも信頼できる選手だ。ノア・ブラウンやルーク・マカフリー、K.J.オズボーンを擁するコマンダースのWR陣は、ディーボ・サミュエルをトレードで獲得し、ドラフト4巡目でジェイリン・レーンを指名したことで、これまでよりバランスが良くなっている。

コマンダースが予想外のNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲーム進出を果たした昨季の勢いを維持する上で不可欠となるWR陣。その成功は、マクローリンがダニエルズのトップターゲットとしてそこにい続けることにかかってくるだろう。

しかし、マクローリンは9月に30歳の誕生日を迎える予定だ。それは、次の――そしておそらく最後の――大型契約をまとめる際に、契約年数と報酬の間で妥協点を見出すことを難しくしている。

それこそが、マクローリンが火曜日に明かしたように、両者が1カ月以上交渉していない理由なのかもしれない。

マクローリンがどれほどの報酬を要求しようと、アーツはマクローリンを最も利他的なワイドレシーバーだと評価している。

「ナンバー1レシーバーに関しては2人いる。キャリア終盤を見届けたA.J.グリーンとテリー・マクローリンだ。その2人は150ヤードを記録したときも20ヤードを記録したときも、まったく振る舞いが変わらないんだ」と語ったアーツは「それは、彼らの人柄や仕事ぶりを物語っていると思う。彼らはとにかく素晴らしいチームメイトでありたいと願い、仲間のために全力を尽くす人たちだ。そんな2人を俺は特に高く評価している」と続けた。

久しぶりに大きな期待を背負ってプレーするチームにとって、トレーニングキャンプの初めからシーズン開幕に向けてマクローリンのような存在がいることは極めて重要だ。

コマンダースはベテラン選手がキャンプに集合する7月22日(火)までに、その実現に向けた合意に達したいと考えている。また、新契約未締結の場合、その日にマクローリンが姿を現すかどうかがはっきりするだろう。

アーツが指摘したように、そのタイミングを過ぎても多少の余裕はあるが、いずれにせよシーズン第1週は着実に近づいている。

【RA】