プロボウルに8度選出されたOLBボン・ミラーがコマンダースと契約へ
2025年07月17日(木) 13:36
NFLの歴史の中で最も多く称賛を受けてきたパスラッシャーの1人が、アメリカの首都に向かっている。
現地16日(水)、プロボウルに8度選出された経歴を持つアウトサイドラインバッカー(OLB)ボン・ミラーがワシントン・コマンダースと契約すると、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポート、トム・ペリセロ、マイク・ガラフォロが報じた。
キャリア通算で129.5回のサックを記録してきたミラーは、『Instagram(インスタグラム)』および『X』にコマンダースのユニフォーム姿の画像を投稿し、契約締結を事実上認めた形となっている。
「DC・・・調子はどう?」
DC… What's good? 😎🏆 pic.twitter.com/sVaEtZ8pQ9
— Von Miller (@VonMiller) July 17, 2025
デンバー・ブロンコスでスター選手に成長を遂げ、スーパーボウルMVPを獲得した後、ロサンゼルス・ラムズで2度目のスーパーボウル制覇を経験したミラーは、今オフシーズンにバッファロー・ビルズから放出されたことを受け、キャリアで4つ目のチームに加わることになった。
3度目のロンバルディトロフィー獲得を目指す36歳のミラーは、スーパーボウル制覇を成し遂げる可能性を秘めたコマンダースに加入する。コマンダースは昨シーズン、ドラフト1巡目で指名したクオーターバック(QB)ジェイデン・ダニエルズの活躍で勢いづき、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに進出した。
2022年シーズン開幕前にビルズに加入した際には、それがミラーにとって理想的なプランのはずだった。しかし、ケガや年齢の影響もあり、3シーズンで記録したサック数は14回にとどまっている。過去2シーズンでは25試合に出場するも、先発を務めた試合は1つもなかった。
9シーズン以上にわたって在籍したブロンコスでエリートパスラッシャーとしての地位を築き上げたミラー。10回以上のサックを記録したシーズンは7回にのぼり、プロボウルに8回、オールプロに3回選出され、第50回スーパーボウルではMVPを受賞し、殿堂入りに値するキャリアを築き上げてきた。
2021年シーズンの途中にラムズにトレードされたミラーは、エッジからさらなる勢いをもたらし、チームのスーパーボウル制覇に貢献。その活躍が評価された結果、ビルズと大型契約を結ぶことになった。
今年3月にコスト削減の一環でビルズから放出されたミラーは、これからワシントンへ向かう。そこではミドルラインバッカー(MLB)ボビー・ワグナーと組み、2015年頃の黄金期を彷彿とさせるコンビを結成することになるだろう。2人は合わせてプロボウル選出18回、オールプロ選出9回、スーパーボウル出場4回を果たしており、そのキャリアは合わせて26シーズンに上る。
しかし、少なくとも理論上では、ミラーは補強が必要とされているパスラッシュの強化を目指すことになるだろう。コマンダースのパスラッシャーには昨オフシーズンや最近に加わったベテラン選手が多く、その中にはドーランス・アームストロングやディートリッチ・ワイズ、クレリン・フェレル、ジェイコブ・マーティンらがいる。
昨季にサック数でチームトップに立ったダンテ・ファウラーがフリーエージェント(FA)になったことを受け、コマンダースは現役選手の中でNFL最多サック数を誇るミラーを迎え入れることになった。
ヘッドコーチ(HC)ダン・クイン率いるコマンダースはプレーオフ進出を果たすべく、ミラーに残された力を最大限に活用することを望んでいる。
【RA】