RBクックの練習参加を「切望」しつつ、契約交渉に理解を示すビルズQBアレン
2025年08月08日(金) 10:16
バッファロー・ビルズのトレーニングキャンプではランニングバック(RB)ジェームス・クックのホールドインが引き続き注目されているが、クオーターバック(QB)ジョシュ・アレンはそれにストレスを感じていないようだ。
アレンはクックが契約延長を実現することを願っており、クックが練習に復帰する際に万全の状態で臨むことを確信している。
アレンはクックの不在について「カリル(シャキール、ワイドレシーバー/WR)が足首のケガで離脱しているのと何ら変わらない」と語り、こう続けた。
「みんなが力を発揮してプレーを決めている。レイ(デイビス)が練習機会を得て、俺がリーグで最高のサードダウンバックだと思っているタイ(ジョンソン)と再び認識を合わせられたのは良かったと思う。(クックの不在によって)彼らにはより多くの機会が与えられている」
「ジェームスはジェームスだ。彼はリーグで最高のランニングバックの1人だし、彼がいないことを望むなんて正気の沙汰じゃない。俺たちは彼が一緒にフィールドに立つことを切望している。何とか話がまとまればいいんだけどね」
新人契約の最終年を迎えるクックは、2025年の大半を通じてビルズとの契約交渉に悩まされてきた。契約交渉が長引く中、ビルズのジェネラルマネジャー(GM)ブランドン・ビーンはクックに感謝の意を表しつつも、サラリーキャップの制約がある中でタイトルを狙えるチームを構築する際に全員に高額な報酬を支払うのは難しいとも認めている。
クックは誠意を見せるために、トレーニングキャンプに時間通りに集合した。しかし、その1週間後、クックは最も重要な資産である健康を守るために練習から離れてサイドラインから見守ることを決断。この動きはビーンGMやビルズのフロントオフィスにとって意外なものだった。
クックの希望額は年平均1,500万ドル(約22億0,783万円)と高額だ。NFLでそれ以上、もしくはそれに匹敵する年平均額を手にしているランニングバックはセイクワン・バークリー(フィラデルフィア・イーグルス)、クリスチャン・マカフリー(サンフランシスコ・49ers)、デリック・ヘンリー(ボルティモア・レイブンズ)の3人だけであり、インディアナポリス・コルツのジョナサン・テイラーは1,400万ドル(約20億6,064万円)でわずかにそれを下回っている。ロサンゼルス・ラムズとRBカイレン・ウィリアムズが最近、年平均1,100万ドル(約16億1,907万円)の契約を結んだことも、クックの交渉にとって追い風とはならなかった。
そうした交渉の重要性を理解しているアレンは、現地7日(木)に「俺はみんなが正当な報酬を得ることを強く支持している」と報道陣に語った。しかし、昨季にNFL MVPに輝いたアレンは、契約交渉には関与していないと明かした上で、クックのケースについては「時には自分のやるべきことをやらなければならない」と認めている。
「結局のところ、このゲームにはビジネスという大きな側面がある。それが一番難しい部分だ」とアレンはつけ加えた。
「それを理解していない人は多い。ホールドアウトだろうがホールドインだろうが、彼が何をしていようと、これは世代を超える問題なんだ。自分や家族のための財産になる。決して小さな金額じゃない。彼が健康を維持してメンタル面での準備を続けていることは確認しているし、今もそうしている。彼はプロだし、自分が何をしているかも理解している」
クックとビルズの交渉期間は今後も続く見込みだ。2シーズン連続で1,000ランヤード超えを達成したクックが持つ価値を、ビルズはよく理解している。クックはチームがそれに見合った報酬を支払ってくれることを願っているだろう。
【RA】