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カウボーイズLBスミス、今季の練習には参加せず

2016年11月25日(金) 15:28


ダラス・カウボーイズのジェイロン・スミス【James D Smith via AP】

今週初め、ダラス・カウボーイズはラインバッカー(LB)ジェイロン・スミスの練習復帰に向けた可能性をほのめかし、2016年ドラフト2巡目指名のスミスが今季中にもプレーする期待感を抱かせた。

だが、事実は違った。今シーズン中にスミスが試合復帰することはなく、彼が練習に参加することもない。

ノンフットボール故障者リストから外すことで、カウボーイズは単にノートルダム大学出身のスミスに対する選択の幅を持たせたかっただけなのだ。実際、膝の神経にまで及んだ大ケガからの復帰を目指すスミスがいつフィールドに戻って来られるかを知る者はいない。

スミスの状態をよく知る情報筋によれば、スミスはまだ神経が“急展開”するか、通常の状態に戻るのを待っているようで、「いつかはまだ誰にも分からない」とのことだ。

スミスは11カ月のリハビリを経て、今のところ再発していない。また、状態は良い仕上がりを見せており、今後もリハビリは続けていく。しかし、たとえ復帰可能なステータスであっても、今シーズン中のスミスの練習参加はないだろう。

情報筋が明らかにしたように、NFI(ノンフットボール故障者)リストからの除外で実際に何かが変わるわけではない。慣例ではあるが義務ではないにもかかわらず、カウボーイズはNFIリストに登録されたスミスに契約の全額を支払ったため、彼の年俸に変わりはない。スミスをロースターにアクティブ登録するか、あるいは、今季終了を意味する故障者リストに登録するかを、チームは21日間の猶予内で判断する。

オーナーのジェリー・ジョーンズはまだ、スミスの膝神経がポジティブな急展開を見せる可能性も捨てていない。

ジョーンズは地元ラジオ番組『KRLD-FM』の中で、「彼がここまで回復したのは本当に喜ばしいことで、力強さなども戻って来ている。より良くなることを願っているが、スミスの膝神経がいつ完全な状態に戻るのかは医療関係者も含め、誰にも分からない」と述べている。

これが答えであろう。スミスは自身のできる限りを尽くし、ここまでの復活を遂げた。しかしながら、神経に関してはもはや自分の力でどうこうできる問題ではない。

カウボーイズは2巡目でスミスを指名したが、その順位で指名しようとしたチームが他にあるとすれば、それはおそらくニューイングランド・ペイトリオッツくらいだろう。チームドクターであるダン・クーパーがスミスの膝十字靭帯(じんたい)と外側側副靭帯(がいそくそくふく)断裂部の修復手術を行ったことで、カウボーイズ内にスミスの膝を心配する声は上がらなくなった。ドラフト前、スミスの膝の状態について知ったチームは彼の指名を躊躇し、プロスペクトである彼の詳細なコンディション確認のため、他のチームドクターにも診てもらうべきかどうかを迷う場面もあった。

最終的に、カウボーイズは2巡目でスミスを選択した。カウボーイズはスミスの全てに魅かれていたのだ。スミスの指名が正しい選択であったかどうか、また、それに見合った活躍をしてくれるかどうかは、この先を見てみないことには分からない。