ミシガン大学へのNCAAの重い処分に沈黙を貫くチャージャーズHCハーボー
2025年08月19日(火) 13:34
ロサンゼルス・チャージャーズのヘッドコーチ(HC)ジム・ハーボーは、母校ミシガン大学で在任中に発覚したサイン窃取スキャンダルをめぐってNCAAが下した処分に関し、コメントを控えている。NCAAはミシガン大学に対して数千万ドル規模の罰金を科すとともに、現ヘッドコーチのシェローン・ムーアに3試合の出場停止処分を下した。
現地16日(土)夜、23対22で敗れたロサンゼルス・ラムズとのプレシーズン戦を終えた後、SoFiスタジアムで会見に臨んだハーボーは、NCAAの処分発表後としては初めてメディアの前に姿を見せたが、ミシガン大学に関する言及は避けた。
「去年も言った通り、コメントするつもりは一切ない」とハーボーは述べている。
NCAAは処分を発表した際、カレッジフットボール史上最多勝を誇る名門チームを率いたハーボーの指導責任を厳しく非難。ミシガン大学のスタッフによる隠蔽(いんぺい)工作を示す“揺るぎない”証拠があると断じた。一方でハーボーは、コナー・スタリオンズが主導したとされるサイン窃取および偵察行為について、一貫して知らなかったと主張している。
ミシガン大学が複数年にわたるポストシーズン出場禁止を免れたのは、NCAAがハーボーの在任中に起きた不正により現役選手を罰するのは不公平と判断したためだった。なお、ミシガン大学は2024年1月に全米王者の座に就いている。
ハーボーはその2週間後にNFLへ復帰し、チャージャーズの指揮官に就任。しかし、2024年8月にはリクルート違反によりNCAAから4年間の理由開示命令を受けた。さらに、その4年の処分終了後には追加で10年間の理由開示命令が科される見通しであり、実質的に14年間にわたってカレッジフットボール界から排除されることになる。
ミシガン大学はNCAAの決定に対して上訴する方針を明らかにしており、NCAAは内規の解釈を誤り、証拠に反する結論を下していると主張している。
ムーアはハーボーの下で6年間アシスタントを務めたのち、ハーボーの退任に伴ってヘッドコーチに昇格。今回の処分により、9月の2試合および2026年シーズン開幕戦(ドイツ開催)の計3試合で指揮を執ることができない。
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