トレードの関心には感謝するも、QBウィンストンは「ニューヨーク・ジャイアンツの選手」とアシスタントGM
2025年08月20日(水) 11:26
レギュラーシーズン開幕まで2週間余りとなり、ロースターカットの期日が現地26日(火)に迫る中、トレード市場が熱を帯びてきている。
補強が急務となっているチームや、トレードの行方を予想している人たちは、クオーターバック(QB)の名前をリストのトップに挙げているはずだ。ニューヨーク・ジャイアンツで先発の座をつかめなかったQBジェイミス・ウィンストンがチームから離れる可能性はあるのだろうか?
ジャイアンツのフロントオフィス関係者に言わせれば、その答えは簡単だ。つまり、ジャイアンツはウィンストンを擁することに満足しており、トレードのオファーを検討するつもりもない。
アシスタントジェネラルマネジャーのブランドン・ブラウンは火曜日に報道陣に対し、「関心を持ってくれるのはありがたいが、ジェイミスはニューヨーク・ジャイアンツの選手だ」と語った。
ジャイアンツのデプスチャートでは、今春ウィンストンが契約したわずか数日後にチームに加わったラッセル・ウィルソンがトップに君臨している。ウィンストンはチームの非公式リストで2番手と位置付けられ、ドラフト1巡目で指名されたジャクソン・ダートが3番手とされている状態だ。
これまでのキャリアから、ウィンストンがどんなクオーターバックかは誰もが知っている。ウィンストンはある日曜日に350パスヤード以上を記録することもあるが、それ以上に致命的なターンオーバーを数回犯す可能性の方が高い。時には、その両方が同じ試合で起こることもある。昨季にクリーブランド・ブラウンズの一員として出場し、デンバー・ブロンコスに敗れたシーズン第13週の試合がその例だ。しかし、最も重要なのは、ウィンストンがチームのロッカールームで果たす役割だと言えよう。ウィンストンはチームのムードメーカーとなっており、ジャイアンツはまさにそれを理由に2025年にウィンストンをチームにとどめたいと考えている。
「彼は最初の態度から一貫して、ここにいたいという意思、長期的に在籍したいという意思を明確に示してきた」とブラウンは説明し、こう続けた。
「チームメイトからも慕われている。準備プロセスもそうだ。地域社会で行なっていることや聖書研究といったフィールド外での活動も、クオーターバック陣だけではなく、オフェンス全体をまとめて奮い立たせるというロッカールームでの取り組みもね」
「プロとしてのあり方や、リハビリやケガ予防、試合後のケアといった仕事への取り組み方においても、本当に良い手本になっている。彼がここにいてくれてうれしい。彼は今後もその姿勢を貫くはずだ。ぶれることもなければ、いかなる状況に動じることもなかった」
ウィンストンほどの実績を持つベテランであれば、先発争いに挑戦できるチームでプレーしたいと望む可能性もある。しかし、キャリアの現段階で、ウィンストンはNFL選手としてデプスチャートに名を連ねていることに満足しているようだ。ウィンストンはこれまでの所属チームで出場機会を得たことがあるが、自身のプレーでそれを逃すことがほとんどだった。それでも、チームにおけるウィンストンの価値が疑問視されたことはほとんどない。
QBポジションが不安定な他のチームは、ウィンストンの獲得に関心を示すかもしれない。他チームではプレシーズンでバックアップ候補が振るわないケースもあり、先発が負傷した際に重要な役割を担う存在として、ウィンストンがより良い選択肢だと評価される可能性はある。
現時点で、ジャイアンツはウィンストンを他チームに譲るつもりはなさそうだ。ジャイアンツは2025年に向けて選手層の厚さを強みと見なし、ウィンストンのトレード価値を考えて時間を浪費することはしないだろう。結局のところ、ジャイアンツもウィンストンが必要になる可能性があるからだ。
【RA】