2026年シーズンにQBロジャースの22年目となる現役続投を希望するスティーラーズ
2025年10月27日(月) 11:41
フランチャイズクオーターバック(QB)ベン・ロスリスバーガーの後継者を長年にわたって探し続けてきたピッツバーグ・スティーラーズは、今季にアーロン・ロジャースを迎えたことによってようやくその答えを見つけたようだ。
ただし、ロジャースは現在41歳。スティーラーズとの契約は1年のみであり、過去にはNFLであと1シーズンだけプレーする意向を示していたこともある。
つまり、4度のMVP受賞を誇るロジャースはチームの今を担う存在ではあるものの、先のことは不明だ。
もっとも、自由な思想を持つロジャースが考えを変えないとは限らない。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは、現地26日(日)の『NFL GameDay Morning(NFL・ゲームデー・モーニング)』で、スティーラーズがロジャースに22シーズン目の現役続行を望んでいると報じた。
「私の理解では、スティーラーズはアーロン・ロジャースとのシーズンを楽しんでいる」とラポポートは語った。
「コーチ陣、フロント、そして選手たちもだ。ロジャースはロッカールームで何人かの若手選手とも強い絆を築いている。プレーぶりや彼の人柄を考えると、当初は1年契約だったものの、来季もチームに残ってほしいと願っても不思議ではない」
「ロジャースが今季限りで確実に引退すると明言しない限り、私たちは今後もその去就に注目し続けることになるだろう」
18シーズンにわたってチームの司令塔を務めたロスリスバーガーが2021年シーズン終了後に引退して以降、スティーラーズは先発クオーターバックの座をめぐって多くの選択肢を試してきた。ケニー・ピケット、ミッチェル・トゥルビスキー、メイソン・ルドルフ、ラッセル・ウィルソン、そしてジャスティン・フィールズ。しかし、いずれも定着することはなかった。
今季ここまで6試合を終えた時点で、ロジャースは上記の誰よりも優れたパフォーマンスを見せている。ベテランQBの今季の数字は、パス成功率68.6%、1試合平均パス獲得211.7ヤード、タッチダウン14回に対してインターセプト5回、パサーレーティング105.0と、いずれもグリーンベイ・パッカーズの選手としてMVPを獲得した2021年シーズン以来の好成績だ。オフシーズンに加入したワイドレシーバー(WR)D.K.メットカーフや、タイトエンド(TE)パット・フリーアムス、ジョンヌ・スミスとの間には抜群の連携を築いている。何よりも重要なのは、ロジャースがスティーラーズを4勝2敗でAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区首位に導き、5年ぶりの地区優勝へ向けて好位置につけていることだ。
12月2日に42歳を迎えるロジャースは、ニューヨーク・ジェッツから放出された後、スティーラーズと最大1,950万ドル(約29億8,311万円)の1年契約を結んだ。そのうち保証額はわずか1,000万ドル(約15億2,980万円)で、2025年のQBとしてのキャップヒットはリーグ19位。これは、NFLで21シーズン目を迎えるベテランQBとして中堅クラスの評価を受けていたことを示している。
では、ロジャースが22シーズン目の現役続行を決断するためには何が必要なのか。そして、そもそも彼自身にその意思はあるのだろうか。
ロジャースは今年6月、2025年シーズンが自身にとって「ほぼ間違いなく」最後の年になるだろうと語っていた。今週、リベンジマッチではないと強調した古巣との対戦を控えた記者会見でも、自身のキャリアの終わりを間近に感じているとし、「パッカーズの一員として引退したい」と明言している。
とはいえ、シーズン序盤からの好調ぶりを考えれば、スティーラーズが2026年にロジャースが戻って来ることを望むのは確実だ。現時点でチームには長期的な後継プランがない。控えには長年バックアップを務めてきたルドルフやスカイラー・トンプソン、そしてドラフト6巡目指名の新人ウィル・ハワードがいるのみだ。
いずれにしても、ロジャースはスティーラーズで充実した復活のシーズンを楽しんでいる。たとえそれが最後の一年であったとしても。
「このゲームの本質は人とのつながりだ」とロジャースは今週話している。
「大学で3年間、NFLで21年間プレーしてきたこの24年間で、本当にたくさんの生涯の友を得ることができた。自分の人生で特別なことの大半は、このフットボールというゲームのおかげなんだ。そして、俺は競うことが大好きだ。子どものころから、スーパーボウルでチームを率いてドライブを決めるクオーターバックになることを夢見てきた」
「このゲームからは本当に多くのものを与えてもらったし、心から愛している。完ぺきな職業ではないし、厳しい世界だ。それでも、こんなにも長く続けてこられた素晴らしい仕事だと思っている」
【R】



































