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QBウェンツが手術を控える中、バイキングスは“再起動”するとQBマッカーシー

2025年10月30日(木) 13:52

ミネソタ・バイキングスのJ.J.マッカーシー

J.J.マッカーシーが重度の足首の捻挫からの回復を目指していたとき、カーソン・ウェンツは投球側ではない方の肩のケガでより大きな苦痛に耐えていた。

予想外にもどかしく、厳しいシーズンを過ごしているミネソタ・バイキングスにとって最も目立つ問題となっていたクオーターバック(QB)の状況は、ようやく収束しつつあるかもしれない。

5試合を欠場し、現地11月2日(日)に行われるデトロイト・ライオンズ戦で先発復帰する予定のマッカーシーは「基本的には再起動ボタンを押したような感じだ。6週間休んでいただけだし」と話している。

「フットボールを次のレベルでプレーする上で、多くのことを学んだ気がしている。今は2年目で、学ぶべきことはまだまだあるし、あの時間は決して無駄にはならない」

バイキングスはマッカーシーが離脱中に多くを学んだことを期待している。膝の手術を受けてルーキーシーズンを棒に振ったマッカーシーは、今季も足首の捻挫で離脱を余儀なくされたため、キャリアで出場可能だった25試合中23試合を欠場してきた。

2024年ドラフト全体10位指名を受けたマッカーシーは最近、自身が出場した今季最初の2試合をヘッドコーチ(HC)ケビン・オコンネルと共に見直し、負傷により磨く時間を取れなかった基本技術を重点的に確認したようだ。

「シンプルな部分だけを取り上げて、それが各プレーの結果や、チームが続けようとしているドライブの流れにどう影響するかを確認した」とマッカーシーは明かしている。

マッカーシーは水曜日の練習後、報道陣に対応した。それは、肩関節唇を断裂したウェンツがまもなくシーズン終了を意味する手術を受けることについて取材に応じてから約3時間半後のことだった。

ウェンツは10月5日にロンドンで臨んだクリーブランド・ブラウンズ戦で激しいタックルを受けて脱臼し、関節唇を断裂するとともに関節窩(かんせつか)を骨折。それを抱えながら2試合以上を耐え抜いたウェンツは、先週に37対10で敗れたロサンゼルス・チャージャーズ戦の途中に手術が避けられないことを悟ったと話している。

オコンネルHCは、大差をつけられていた試合で明らかに痛みに苦しんでいたウェンツをもっと早く交代させなかったことで、随所で批判を浴びている。しかし、オコンネルHCとウェンツが水曜日に改めて説明したところによると、メディカルスタッフはプレーを続行しても不快感が増すだけで、損傷が悪化する恐れはないと確信していたという。

2カ月前にバイキングスに加入し、6シーズンで6つ目のチームで先発出場を果たすことでNFL記録を更新したウェンツは「こういう経験は初めてじゃないし、俺はバカじゃない。自分が何をしようとしているのかは分かっていたし、誰かに強制されたわけでも、無理やり出されたわけでもない」とコメント。

「コーチやトレーナーとのコミュニケーションはうまくとれていたから、何をやっているかはずっと分かっていた」

ウェンツの妻は今週、第4子となる女の子を出産予定だ。つまり、ウェンツには10年目のシーズンが早々に終わること以上に大きな出来事が待ち受けている。手術からの回復にはおよそ4カ月かかる見込みだと明かしたウェンツは、来季もプレーするつもりだと語った。

オコンネルHCは「彼の競争心やプレーへの意欲、勝利に貢献する機会を最大限に生かそうとする姿勢は、言葉では言い尽くせないほど素晴らしい」と述べている。

マッカーシーは、フィールド復帰を待ちわびていたが、先週の練習では十分に動ける状態ではなかったため、チャージャーズ戦に出場する準備はできていないとチームに伝えたと明かした。

「結局のところ、自分はただトレーナーやオコンネルコーチの言うことを聞いて従っていただけだけど、それが最も賢明な判断だったんだと思う」とマッカーシーは話している。

そして、現在は調子が良いと語ったマッカーシーは、次のようにコメントした。

「フットボールフィールドで痛みを感じずに何でもできるようになるのに、ちょうど必要な時間を経た気がする。ところどころ制限はあるけど、ハイアンクルのケガはそういうものだ。これからもしばらくはこの感じが続くと思う」


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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