クリーブランド・ブラウンズの新人クオーターバック（QB）シェドゥーア・サンダースは現地16日（日）に行われたボルティモア・レイブンズ戦の後半にNFLデビューを果たしたが、チームは23対16で敗れた。ドラフト5巡目指名を受けたコロラド大学出身のサンダースは自身のパフォーマンスを厳しく評価している。

『ESPN』によると、サンダースは「良いプレーができたとは思わない」と語り、こう続けたという。

「まったくうまくいかなかった。今週中に見直さなきゃいけない部分がたくさんある。ジェリー（ジューディ、ワイドレシーバー／WR）や他のみんなとのパスの連携にも慣れる必要がある。あれは今年初めて彼に投げたボールだったと思う。でも、それ以外の部分については、全体的に来週に向けて理解を深めなきゃいけない。そうすれば、自分が整えたい部分を調整するための1週間を過ごせると思う」

サンダースは同じく新人のディロン・ゲイブリエルが脳しんとうで退場したことを受け、試合の後半から出場。ゲイブリエルは第3クオーターに試合から除外された。

レイブンズ戦におけるサンダースの成績は、パス16回中4回成功で47ヤード、インターセプト1回にとどまっている。また、そのパサーレーティング（13.5）は、NFLデビュー戦で15回以上のパスを試みた選手として、2012年シーズン第1週に当時ブラウンズに所属していた元QBブランドン・ウィーデンが5.1を記録して以来、最低の数字となった。

サンダースのパス成功率（25.0％）は、1970年以降にNFLデビュー戦で15回以上のパスを投げた選手の記録として、殿堂入りした元QBテリー・ブラッドショーと並び、史上3番目に低い数字となっている。『NFL Research（NFLリサーチ）』によれば、これを下回っているのは1984年にデンバー・ブロンコスに所属していた元QBスコット・スタンカベージ（22.2％）と、1979年にデトロイト・ライオンズに所属していたQBジェフ・コムロ（23.8％）のみだという。スタンカベージとコムロがトップにつけているリストに名を連ねるのは、名誉なことではない。

「見ての通り、全体的にとにかく厳しい内容だった」とサンダースは振り返っている。

「全体的に厳しい1日だった。でも、単純にフィールドに立てたことには興奮した。コロラド大学での最後の試合以来、初めてタックルを受けた。だから、その感覚を取り戻せたのは良かったし、フィールドに立ち、練習し、ラインの間に入って何が起きるかを見ることができたという点で、全体的に満足している」

「自分はそのためにあるんだと思っている。最後のドライブでは、攻め込んで得点できると信じて疑わなかった。結果的にはいろいろあって得点できなかったけど、自分があの場で何ができるか分かっていたから、ただワクワクしていた」

サンダースは判断に苦しみ、ポケットから後方に逃げてしまう場面や、投げる際に後ろに下がってしまう場面が多く、結果として的確なパスを投げられなかった。パス1回あたり2.9ヤードしか稼げなかったサンダースは、2回のサックを喫している。

いきなり実戦の中に放り込まれるのは、どのクオーターバックにとっても容易なことではない。先発組とともに練習に参加した機会がほとんどなかった選手にとってはなおさらだ。経験を積むことで、サンダースが荒削りな部分を改善していくことが期待されている。

ブラウンズのヘッドコーチ（HC）ケビン・ステファンスキーは「私たちは全員を信頼している」と述べ、次のように続けた。

「みんなが結果を出すと信じている。（サンダースも）例外ではない。これまで何度も話してきた通り、バックアップクオーターバックとして途中から出場するのは難しいことだ。だが、私たちは彼を信じている。彼自身が改善したいと思っている部分はあるはずだが、だからこそ私たちは取り組むのだ」

サンダースは最初の5回の攻撃で1回のインターセプトを喫し、ファーストダウン獲得が2回にとどまったが、最後のドライブでは活気を見せ、新人タイトエンド（TE）ハロルド・ファニンJr.に25ヤード、ジューディに10ヤードのパスを通して得点圏内まで迫った。しかし、5ヤードのスクランブルに成功した後、3回連続でパスインコンプリートとなったことで、逆転の望みは絶たれた。

ステファンスキーHCは、脳しんとうプロトコルをクリアすれば、ドラフト3巡目指名を受けたゲイブリエルが先発に復帰すると述べている。それが実現しなければ、シーズン第12週に行われるラスベガス・レイダース戦ではサンダースが先発を務める見込みだ。デショーン・ワトソンが現在も故障者リザーブ（IR）に登録されている中、ブラウンズに残された選択肢としては練習生のベイリー・ザップが挙げられる。

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