ニュース

負傷中のジャイアンツRBスカッテブーがWWE『マンデー・ナイト・ロウ』出演を弁明

2025年11月19日(水) 14:27

ニューヨーク・ジャイアンツのキャム・スカッテブー【Cooper Neill via AP】

ニューヨーク・ジャイアンツの新人ランニングバック(RB)キャム・スカッテブーは10月下旬にシーズン終了を意味する手術を受けてから試合に出ていないが、現在もスポーツ界で多くの話題を集めている。

スカッテブーはチームメイトのラインバッカー(LB)アブドゥル・カーターやディフェンシブエンド(DE)ロイ・ロバートソン・ハリスと共に、マディソン・スクエア・ガーデンで行われたWWE(ワールド・レスリング・エンターテインメント)の『Monday Night Raw(マンデー・ナイト・ロウ)』に参加。スカッテブーはスキットの中で、柵越しにレスラーのJDマクドナを突き飛ばし、押し返されており、この様子を捉えた映像はインターネット上で拡散された。

ジャイアンツの先発レフトタックル(LT)アンドリュー・トーマスは現地18日(火)に笑いながら「キャムはクレイジーだ」とコメントしている。

地元ラジオの司会者の中には、ショーに参加して健康を危険にさらしたとしてスカッテブーを批判する者もいた。それに対してスカッテブーはソーシャルメディアで自分自身を擁護している。

スカッテブーは『X』に「正直、俺がつらい時期に楽しい時間を過ごすのが気に入らないなら、フォローを外してさっさと去ればいい。今はフットボールができず、これまでの人生で楽しんできたことができないから、形にとらわれずにいろいろ試して自分を幸せにする方法を探している。みんなも週の残りを楽しんで。何か良いことが言えないなら俺の話なんかするな」と投稿した。

イベントでニューヨーク・レンジャーズのエンフォーサーであるマット・レンペのジャージーを着用していたスカッテブーは、10月26日に敗れたフィラデルフィア・イーグルス戦で右腓骨骨折と右足首脱臼に見舞われ、現在は回復を目指しているところだ。週末に公開された『Complex Sports(コンプレックス・スポーツ)』との動画インタビューで順調に回復している様子を見せていたスカッテブーは、イベント中に保護用ブーツを着用していた。

23歳のスカッテブーは日曜日、保護用ブーツを着用した状態でスクーターに乗り、ホームスタジアムのサイドラインにも姿を現していた。

『ESPN New York(ESPNニューヨーク)』のクリス・カーリンは「スカッテブーが示した驚くべき愚かさに、これ以上ないほど怒りを覚えた。彼はこのチームで数少ないポジティブな存在だったのに、あんな風に関わるのが良い考えだと思っているなんて」と述べている。

ボルティモア・レイブンズとニューヨーク・ジェッツで11シーズンにわたってラインバッカーとしてプレーした経歴を持つ共同ホストのバート・スコットは、声高に批判することはなかったものの、スカッテブーの参加を“不注意”と表現した。

「プロレスでもレスリングでも、身体を使った行為だ」とスコットは指摘している。

『WFAN』のクリス・マクモニグルは「印象が非常に悪い」と述べ、同じ局のブランドン・ティアニーは愚かな行為と評した。

ティアニーは「私は興ざめさせるつもりでも、偉そうに振る舞うつもりでも、校長先生やしつけ係になろうとしているわけでもない。だが、常識で考えてほしい。ガーデンの床にビールや水、炭酸水が少しこぼれていて、滑って制御を失っていたらどうなると思う?」と述べている。

スカッテブーはその映像に対してソーシャルメディアで反応し、自分の足は地面から離れていたと明かしたうえで、「信じてくれ、何かを危険にさらすようなことはしない」とつけ加えた。

負傷するまで、スカッテブーはクオーターバック(QB)ジャクソン・ダートと共にチームに活力をもたらしていた。ドラフト4巡目指名を受けたアリゾナ州立大学出身のスカッテブーはプロ入りしてからの8試合で5回のタッチダウンランと2回のタッチダウンレシーブを記録している。

火曜日に報道陣とのビデオ通話で、マディソン・スクエア・ガーデンでのスカッテブーについて尋ねられたキャリア2年目のRBタイロン・トレーシーJr.は、笑みを浮かべて次のように語った。

「昨夜は現地にいなかったけど、戦っていたのは間違いないぜ。俺がいたのは家だけどな。あいつにしゃがめとか座れとか言っていた。キャムは暴れん坊だし、みんなそれを知っている。あいつは外に出てやりたいようにやるんだ」


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


【RA】