解雇の可能性を問われる3勝7敗のカーディナルスHCギャノン、「自分ではどうにもできない」
2025年11月19日(水) 13:13
アリゾナ・カーディナルスの2025年シーズンは、急降下を繰り返すまさにジェットコースターのような展開となっている。
開幕2連勝で順調に滑り出したものの、シーズン第8週のバイウイークまでに5試合連続で1ポゼッション差の敗戦を喫した。第9週にはプライムタイムでダラス・カウボーイズを圧倒し、流れを取り戻したかに見えたが、実際には一時的な上昇にすぎず、その後さらに急激な下降が待っていた。
カーディナルスは地区ライバルに連敗している。シアトル・シーホークスに44対22で敗れたのに続き、現地16日(日)にはサンフランシスコ・49ersに41対22で完敗した。
制御不能のジェットコースター状態により、3年目を迎えたヘッドコーチ(HC)ジョナサン・ギャノンの進退にも注目が集まるようになっている。
職を失うかもしれないといううわさについて、ギャノンHCは「自分ではどうにもできない」と『Arizona Republic(アリゾナ・リパブリック)』に語った。
「自分で自分を雇ったわけでもなければ、自分で自分をクビにするわけでもない。こういう話題が出るのは分かっている。これがわれわれの世界だ。そういう世界にいたくないなら、笑い話にして別の仕事を探せばいい。私は自分でコントロールできることだけに集中する。仕事に来て最善を尽くし、チームを勝てる状況に持っていくだけだ」
ギャノンHC の初年度を4勝13敗で終えたチームは、2024年に8勝9敗と健闘。3年目の今季はさらなる成長が期待されていたが、ここまでその兆しは見られない。
負傷者の多さも大きな要因だ。序盤はディフェンススキームが機能しづらい状況となり、ランニングバック陣は壊滅的なダメージを受けた。クオーターバック(QB)カイラー・マレーの足のケガもさらなる痛手となった。ジャコビー・ブリセットがQBポジションを安定させてはいるものの、彼を支える戦力があまりにも不足している。
カーディナルスのロースターは依然として整備不足の状態だ。
オフシーズンに向けてマレーの去就が取り沙汰される中、オーナーのマイケル・ビッドウィルがチームの大規模な刷新に踏み切るのか、それとも新たなクオーターバックを迎えつつギャノンHCにもう一度チャンスを与えるのかが焦点となっている。
ギャノンHCにとって一つ救いなのは、少なくとも今のところ選手たちが彼を見限っている様子はないことだ。
「選手たちも解決策の一部でありたいと思っている」とギャノンHCは言う。
「彼らはその思いを直接私に伝えてくれる。それは良いことだ。ロッカールームの雰囲気が明るいと言えば、それはさすがに嘘になるが」
3勝7敗のカーディナルスはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区の最下位に沈んでおり、同地区で7勝未満なのは彼らだけだ。NFL全体の順位でもワースト8位タイに位置している。
【R】



































