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ファルコンズQBペニックスJr.が部分断裂したACLの修復手術でシーズン終了

2025年11月20日(木) 11:11

アトランタ・ファルコンズのマイケル・ペニックスJr.【Kara Durrette via AP】

クオーターバック(QB)マイケル・ペニックスJr.の厳しい2年目のシーズンが終わった。

アトランタ・ファルコンズが現地19日(水)、ペニックスJr.が日曜日に敗れたカロライナ・パンサーズ戦で左膝のACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を部分断裂し、シーズン終了となる手術を受けると発表した。

ヘッドコーチ(HC)ラヒーム・モリスは報道陣に対し、ファルコンズはペニックスJr.の状況を受けてQBイーストン・スティックをアクティブロースターに登録し、カイル・トラスクを練習生として迎え入れると明かしている。

ペニックスJr.はすでに故障者リザーブ(IR)に登録され、少なくとも4試合を欠場することが決まっていた。ファルコンズは「ケガの程度を判断するために医療的なプロセスを進めているところだ」と説明していた。

水曜日のニュースを受け、ペニックスJr.の今シーズンは9試合で幕を閉じている。この波乱に満ちたシーズンでは、素晴らしい瞬間もあれば、厳しい展開も見られた。ペニックスJr.はパス成功率60.1%、1,982ヤードを記録し、タッチダウン9回に対してインターセプトを3回に抑えたが、安定感のあるプレーを確立できなかった。シーズン第4週に34対27で勝利したワシントン・コマンダース戦では今季最高のパフォーマンスを発揮したものの、そのちょうど1週間前に30対0で敗れたカロライナ・パンサーズ戦では、キャリアで最悪のプレーを見せていた。

モリスHCは「(彼が以前より強くなって戻ってくると)私たちは確信している。間違いなく、マイクはこのチームに戻るために全力でリハビリに取り組むだろう」と述べている。

負傷したペニックスJr.が手術を受けると報じられる前から、ファルコンズが自ら招いた3勝7敗という苦境から抜け出すのはほぼ不可能に近い状況にあった。シーズン第6週のマンデーナイトフットボールでバッファロー・ビルズを破った後、ファルコンズはアイデンティティを見失い、シーズン第7週と第8週ではそれぞれわずか10得点しか奪えず、その後の3試合でも接戦をものにできなかった。これらの5試合ではすべて敗北し、ファルコンズは明確な出口が見えないまま失速している。

高額契約を結んでいるバックアップQBカーク・カズンズは、今季の残り試合で可能な限り先発することが期待されている。とはいえ、ファルコンズはオフェンスがさらに低迷することを警戒しなければならない。カズンズはシーズン第11週に途中出場したものの、パス14回中6回しか成功させられず、ファルコンズ攻撃陣は終盤に失速。パンサーズに逆転を許す結果となった。

スティックとトラスクの加入でファルコンズには選択肢が増える。ただし、カズンズがプレーできない状態になるか、別のQBを起用せざるを得ないほど苦戦しない限り、2人が出場することはないだろう。

モリスHCの状況も、ペニックスJr.が残り試合を欠場することが判明する前から厳しくなっていた。プレーオフ進出を目指して全力を注いできたファルコンズだが、モリスHCの指揮下で思うような成果を挙げられていない。ディフェンスでは部分的に改善が見られるものの、オフェンスは非常に不安定で、スターランニングバック(RB)ビジャン・ロビンソンがゲームプランから外れる週もあった。モリスHCは現時点ではまだ解任危機に瀕していないかもしれないが、ペニックスJr.を無理に自身の攻撃スタイルに当てはめようとしてきた攻撃コーディネーター(OC)ザック・ロビンソンは、間違いなく窮地に立たされている。

こうした状況を踏まえると、2025年シーズンの残りはコーチ陣の評価が行われる期間となるだろう。先発クオーターバック(QB)を欠く中でもチームを結束させ、相手と互角に戦える状態に導けるのか。それとも、これは現体制の終わりの始まりとなるのか。その答えはいずれ分かるだろう。

【RA】