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足負傷のテキサンズRBミクソン、NFIリストにとどまり今季絶望か

2025年11月21日(金) 09:38

ヒューストン・テキサンズのジョー・ミクソン【AP Photo/Maria Lysaker】

ヒューストン・テキサンズのランニングバック(RB)ジョー・ミクソンは長引く足のケガにより、2025年シーズンの全試合を欠場する見込みだ。

現地20日(木)、ミクソンがレギュラーシーズンを通してチームのNFI(非フットボール故障者)リストにとどまり、今季の残り試合を欠場する見込みだと、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じた。

木曜夜にバッファロー・ビルズ(7勝3敗)と対戦するテキサンズ(5勝5敗)は、ベテランのニック・チャッブや新人のウッディ・マークスを起用することになるだろう。

ミクソンの足の問題が浮上したのは夏のことだ。レギュラーシーズン開幕前にミクソンをNFIリストに登録したことにより、テキサンズのバックフィールド戦略には混乱が生じた。ミクソンは当初、2025年シーズン中に復帰して2024年シーズンの主力ラッシャーとしての役割を取り戻すことが期待されており、テキサンズ攻撃陣が彼の存在を必要としていることは明らかだった。

しかしテキサンズは、自身も負傷歴を持つベテランのチャッブと新人のマークスに頼らざるを得ず、10週間で均等にキャリーを分担させてきた(それぞれ99回ずつ)。

テキサンズは6月にミクソンの控えとしてチャッブを獲得。また、ドラフト4巡目で指名した南カリフォルニア大学(USC)大学出身のマークスについては、限定的に起用しつつ、長期的に育成していくことを見込んでいた。ミクソンの不在によってより重要な役割を担ってきた2人はチームのラン攻撃をけん引してきたが、チームは試合平均ランヤード(107.6ヤード)で23位にとどまっている。

ミクソンの不在はテキサンズのオフェンス全体に影響を及ぼしている。オフェンシブラインがシーズンの大半で不安定なプレーを見せていることもあり、オフェンスは長期にわたって苦戦を強いられてきた。脳しんとうによって木曜日の試合を欠場するクオーターバック(QB)C.J.ストラウドは、このオフェンスで絶望的な状況に立たされる場面が多々あり、テキサンズは直近4試合で3勝を挙げて5勝5敗に持ち直したものの、ここまでが苦闘の連続だったことは間違いない。

もし2025年シーズンにまったく出場できなら、ミクソンがNFLでプレーする姿はもう見られないのではないかと考える人もいるだろう。2024年に財政的な理由で7シーズンを共にしたシンシナティ・ベンガルズからテキサンズにトレードされたミクソンは、移籍初年度に活躍を見せたが、複数の足首のケガに悩まされ、出場は14試合にとどまった。

テキサンズは2024年3月にドラフト7巡目指名権と引き換えにベンガルズとのトレードを成立させた直後、ミクソンと2年の契約延長を締結。これはストラウドにランとパスの両方で頼れる武器を提供するための複数年契約となるはずだった。しかし今、その契約が満了を迎えるかどうかは不透明になっている。テキサンズは2026年リーグイヤー開始後にミクソンを放出すれば、キャップスペースで850万ドル(約13億3,886万円)を節約できる。これは2026年のキャップナンバー(1,050万ドル/約16億5,408万円)の80%以上に相当する金額だ。

ミクソンが2025年シーズンの全試合を欠場することになれば、テキサンズは来季の計画に彼を組み込まず、容易に決別するだろう。

そうなれば、30歳を迎えようとしている中、キャリア通算1,816回のキャリー数を記録するも過去2年間で足に複数のケガを抱えてきたランニングバックに、他チームが興味を示すのかという疑問も生じるだろう。

今季の残り試合は引き続きチャッブとマークスがテキサンズのトップRBとして起用されるだろう。ミクソンが再びその一翼を担うことになるのかに注目だ。

【RA】