ニュース

ライオンズとのNFC北地区対決で“攻めの姿勢”を貫いたパッカーズ

2025年11月28日(金) 11:26

グリーンベイ・パッカーズのヘッドコーチ(HC)マット・ラフルアー【AP Photo/Ryan Sun】

グリーンベイ・パッカーズのクオーターバック(QB)ジョーダン・ラブにはパスを投げる時間が十分にあり、ラブもその利点を最大限に生かした。

一方、デトロイト・ライオンズのQBジャレッド・ゴフにはその時間がなく、パッカーズのディフェンシブエンド(DE)マイカ・パーソンズがその大きな要因となっていた。

現地27日(木)、ラブはライオンズ戦の前半に2回、第4ダウンでタッチダウンパスを通し、最終的にキャリアハイに並ぶ4回のタッチダウンパスを記録。パッカーズを31対24の勝利に導いた。

ラブは「パスを投げる時間を十分に与えてくれたオフェンシブラインの功績だ。それこそが、俺たちが試合に勝てた理由だ」と話している。

第4ダウンも勝敗を左右する重要なポイントとなった。

パッカーズは第4ダウンコンバージョンに3回中3回成功し、そのうち2回でタッチダウンを決め、勝利を確実なものにした。一方のライオンズは2回、第4ダウンに挑戦したが、いずれも攻撃権を失った。

パッカーズのヘッドコーチ(HC)マット・ラフルアーは「私は最後まで全力で攻める方が良いと思っている。もちろん、リスクもあるけどね」と述べている。

今季の2試合でいずれもライオンズを下したパッカーズ(8勝3敗1分)は、直接対決のタイブレーカーによって、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区で優位に立つ可能性がある。現在の順位はシカゴ・ベアーズ(8勝3敗)に次ぐ2位であり、ベアーズは金曜日にフィラデルフィア・イーグルスと対決する予定だ。

「この試合に何がかかっているかは分かっていた。接戦だった」とラブは語っている。

2年連続で地区制覇を果たしたライオンズ(7勝5敗)は、パッカーズ戦を迎える時点ですでにプレーオフ戦線から外れていたが、直近の5試合中3試合を落としたことで、さらに厳しい状況に置かれている。

ライオンズのダン・キャンベルHCは「私たちは墓穴を掘ってしまった」とコメント。

キャンベルHCは試合について言及していたが、この言葉はシーズン全体にも当てはまっている。

第2クオーター序盤に10対0でリードしていたパッカーズは、オフェンシブラインとディフェンシブラインの活躍で主導権を握り、その後も3度にわたって10点差をつけた。

パッカーズはシーズン開幕直前にダラス・カウボーイズとのトレードでパーソンズを獲得。ライオンズ戦でサック2.5回をマークしたパーソンズは、5年連続で12回以上のサックを達成し、フランチャイズが期待していた通りの活躍を見せている。

ライオンズは試合後半のオープニングドライブと第4クオーター序盤のドライブで、フォースダウンギャンブルに失敗した。

ライオンズのランニングバック(RB)ジャーマイア・ギブスは第4ダウンでランプレーを試みたが、敵陣に足を踏み入れたところで止められた。その2プレー後、ラブはワイドレシーバー(WR)クリスチャン・ワトソンに51ヤードのタッチダウンパスを通し、第3クオーター序盤に24対14のリードを築いている。

その後、ライオンズは10点ビハインドの状況での敵陣21ヤード地点、第4ダウン残り3ヤードの場面で再びフォースダウンギャンブルを試みたが、WRジェイムソン・ウィリアムズがパスを落としてしまった。

ライオンズ守備陣は次の攻撃で相手を止め、攻撃陣も敵陣4ヤードラインまで迫った。しかし、パーソンズのサックにより、キャンベルHCは試合時間残り2分59秒の時点でフィールドゴールを選ぶことを余儀なくされ、点差は31対24となった。

次のポゼッションで、ラブは第3ダウン残り5ヤードの状況でワトソンに8ヤードのパスを、第4ダウン残り3ヤードの状況でWRドンタイヴィオン・ウィックスに16ヤードのパスを通し、勝利を決定づけた。

ラフルアーHCは「攻めの姿勢を貫いた。私たちには勝利を確実なものにするチャンスがあった」と振り返っている。

ラブはパス30回中18回成功で234ヤードを記録。第2クオーターにはそれぞれウィックスに22ヤード、WRロミオ・ドゥブスに2ヤードのタッチダウンパスを通した。また、第3クオーターにはワトソンへのロングパスとウィックスへの1ヤードのパスでタッチダウンに成功。ウィックスにとってはこの試合で――そして今季で――2回目のタッチダウンとなった。

ゴフは頻繁にプレッシャーを受けながらも、パス26回中20回成功、256ヤード、タッチダウン2回をマーク。前半終了間際にはウィリアムズに22ヤードのパスを、第3クオーターには新人WRアイザック・テスラーに17ヤードのパスを通し、いずれもタッチダウンにつなげた。

ウィリアムズはこの試合でレシーブ7回、144ヤードを記録し、いずれもキャリアハイを更新したが、第4クオーターの第4ダウンでパスを落としてしまった。

ギブスは抑え込まれ、キャリー20回で68ヤード、レシーブ3回で18ヤードという数字にとどまっている。

「試合終了間際にチャンスはあったが、つかむことができなかった」とキャンベルHCは語った。


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


【RA】