パンサーズQBヤングが49ers戦の不振を「自分の責任」と受け止める
2025年11月26日(水) 13:02
カロライナ・パンサーズはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区単独首位に立つ好機を手にしていた。ところが、現地24日(月)夜に行われたサンフランシスコ・49ersとの試合でオフェンスがまったく機能せず、20対9で敗戦。チームは重い空気のまま、大陸を横断する帰路のフライトに乗ることになった。
チームの公式記録によれば、クオーターバック(QB)ブライス・ヤングは試合後に「帰りの機内は最悪な気分になるだろう」と語ったという。
「でも、今週は次の試合まで時間がないから切り替えないといけない。早く気持ちをリセットする必要がある。望んだ結果ではなかったけど、前を向いて進むだけだ」
シーズン第11週にはフランチャイズ記録となる448ヤード、タッチダウン3回の爆発的なパフォーマンスを披露したヤングだったが、この試合では今季ところどころで見られる落ち着きを欠いたプレーに戻ってしまった。
パンサーズは前半にQBブロック・パーディから3回のインターセプトを奪いながら、その絶好のチャンスを生かせず、わずか3得点しか挙げられなかった。
中でも最も痛手となったのはヤングのミスだ。コーナーバック(CB)ジェイシー・ホーンがこの試合で最初のインターセプトを奪った直後、ヤングはエンドゾーンで痛恨のインターセプトを喫した。ヤングがスクランブルで1ヤードラインからのファーストダウンに持ち込んだ後、パンサーズはプレーアクションパスを選択。タイトエンド(TE)ミッチェル・エバンズがすぐにオープンになっていたにもかかわらず、ヤングはボールを持ち続け、数テンポ遅れてから無理にエバンズへ投げようとした。その間に49ersのセーフティ(S)ジアイル・ブラウンにカバーを離れてボールを奪う猶予を与えてしまった。
ヤングは「あのようにボールを危険にさらしてはいけない」と述べ、この試合の流れを左右したミスを自分の責任だと認めた。
「必要なのは確実にプレーを決めることだけ。奇跡のようなプレーも、気合いを入れるスピーチも関係ない」とヤングは話している。
「自分自身、もっとしっかりプレーを遂行しなければならない。ボールを大事に扱う必要がある。今日のプレーを成立させる上でも、もっと良い仕事をしなければならなかった。十分な働きができていなかった。その責任はすべて自分が負う。ロッカールームには同じ覚悟を持って臨んでいる選手がたくさんいる。だからこそ、俺たちはもっと良くならなければならない。魔法のような解決策なんてない。集中して質の高いフットボールをするだけだ。今日はオフェンスとしてそれができなかった。悔しけど、今週は短い。早く切り替えて次に集中する必要がある」
この日のヤングはパス29回中18回成功、169ヤード、タッチダウン1回、インターセプト2回、パサーレーティングは60.8。170ヤード未満の試合は今季7回目で、2025年シーズンの先発クオーターバックの中で最多となった。
序盤から精彩を欠いたヤングがリズムをつかめたのは第3クオーターの1シリーズのみ。そのドライブはルーキーワイドレシーバー(WR)テタイロア・マクミランへの完ぺきなパスで締めくくられ、これがパンサーズ唯一のタッチダウンとなった。ヤングは決して49ersのディフェンスから圧力を受け続けていたわけではない。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、29回のパスアテンプト中プレッシャーを受けたのは7回だけで、サックも1回だった。
ランプレーのアテンプトが少なく(ハンドオフ9回)、サードダウン成功率も低かったこと(7回中1回成功)が、パンサーズのオフェンスが勢いに乗れなかった要因と言えよう。攻撃は終始噛み合わず、ファーストダウン獲得はわずか12回(49ersは前半だけで13回)、獲得ヤードは230ヤード、オフェンススナップも43回(49ersは70回)にとどまった。
もし勝っていれば、パンサーズはタンパベイ・バッカニアーズを上回り、NFC南地区で首位に立てていた。しかし彼らは敗れただけでなく、カンファレンスの強豪に長く食らいつく力がないことも露呈してしまった。
「繰り返しになるけど、今は本当に悔しい」とヤングは語った。
「このリーグでは大局を見ている余裕なんてない。今週を1勝0敗で終えることだけがすべてだったけど、それができなかった。それに失望している。失望したまま飛行機に乗ることになるだろう。シャーロットに戻ったら、仕事に戻って次の週のことだけを考える必要がある」
6勝6敗のパンサーズは短い準備期間を経て、NFC首位に立つ9勝2敗のロサンゼルス・ラムズを迎え撃ち、その後にシーズン第14週のバイウイークを迎える。パンサーズにとってまだすべてが終わったわけではない。6勝5敗のバッカニアーズが地区を独走しているわけではなく、両者はシーズン最終2週で2度の直接対決を控えている。しかし、シーズン終盤に向けて状況を好転させるためには、ヤングがマンデーナイト以上のパフォーマンスを見せることが欠かせない。
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