カーディナルスがQBマレーに新リーグイヤー開始時の放出を通知
2026年03月04日(水) 08:51
アリゾナ・カーディナルスで予想されていたことが現実となる。クオーターバック(QB)カイラー・マレーの時代が終わった。
現地3日(火)、カーディナルスがマレーに対して新リーグイヤーの開始時に放出することを通知したと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが報じた。
ラポポートはさらに、マレーが2026年に3,680万ドル(約58億0,448万円)の保証金を受け取る予定だとつけ加え、来シーズンは新たなチームに所属してベテラン選手として最低水準の報酬でプレーする可能性が高いと述べた。これは、ラッセル・ウィルソンがデンバー・ブロンコスから放出された後、2024年にピッツバーグ・スティーラーズに加入したケースに似ている。
マレーはこのニュースを受けて、ソーシャルメディアを通じてカーディナルスファンにメッセージを伝えた。
かつてドラフト全体1位指名を受けたマレーは「アリゾナで過ごす間、俺や家族を支え、親切にしてくれたすべての人々に、心の底から感謝している」とつづっている。
「この組織の77年にわたる空白に終止符を打つ存在になりたいと心から願っていた。その期待に応えられなかったことを申し訳なく思う。このコミュニティと仲間たちの幸運を心から祈っている」
「逆境には慣れている。次に何が待ち受けていようと覚悟はできている。神と自分の仕事への姿勢を信じている。最高のプレーを見せるのはこれからだと本気で信じているし、それを証明するのが楽しみだ。成功を祈る」
マレーの放出は3月11日(水)に正式となる見込みだ。この決別は2024年シーズン終了時点から予見されていたもので、当時からアリゾナではマレーが2022年に結んだ高額契約に見合う価値があることを証明すべきだという風潮が強まっていた。マレーは2025年にその基準を満たせず、安定したパフォーマンスを発揮するのに苦戦。特にランニングバック(RB)ジェームズ・コナーがわずか3試合目でシーズン終了となるケガに見舞われてからは、その傾向が顕著だった。
2025年はマレー自身もケガに悩まされ、結果としてベテランバックアップQBジャコビー・ブリセットと交代することになった。ブリセットは司令塔としてマレーより高い成果を挙げ、カーディナルスがマレーの足の負傷を理由にブリセットの起用を続けたことは事実上のベンチ降格のように感じられた。マレーは11月初旬に故障者リザーブ(IR)に登録され、そのケガを理由に復帰しなかった。
2019年ドラフト全体1位指名を受けたマレーは、オフェンス部門年間最優秀新人賞を受賞し、プロボウルに2度選出された経歴を持つ。また、2021年シーズンには当時のヘッドコーチ(HC)クリフ・キングスベリーの指揮下でカーディナルスをワイルドカードラウンド進出へ導いた。しかし、それ以降のカーディナルスは大きく低迷し、今年の1月には3シーズンで通算15勝36敗という成績にとどまったことを受けてジョナサン・ギャノンHCを解任した。
先週にインディアナポリスで実施されたNFLスカウティングコンバインで、カーディナルスのジェネラルマネジャー(GM)モンティ・オッセンフォートがQBポジションに関して“あらゆる選択肢を検討している”と報道陣に述べたことで、マレーとの決別が目前に迫っていることが明らかになった。これはマレーとその高額契約を支持する発言とは到底言えないものだった。
今や、オッセンフォートGMがマレーとの契約――そして新リーグイヤー開始から5日目に完全保証となるはずだった1,950万ドル(約30億7,574万円)の報酬――を解消して2026年に5,470万ドル(約86億2,786万円)のデッドキャップを抱えることを受け入れ、希望に満ちた新たな時代へ進む前にマレーの章に幕を下ろすことがカーディナルスにとって最善だと判断したのは明らかだ。
一方、マレーは経験豊富な先発QBを求めるチームからフリーエージェント(FA)市場で注目を集めるだろう。支払う報酬がベテラン選手として最低限で済むという事実は、マレーの魅力をいっそう高めている。
【RA】



































