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コルツがQBジョーンズにトランジションタグを使用

2026年03月04日(水) 09:42

インディアナポリス・コルツのダニエル・ジョーンズ【AP Photo/John Raoux】

以前とは異なるブルーのユニフォームを身につけたクオーターバック(QB)ダニエル・ジョーンズは、キャリアで2度目のタグを回避することができなかった。

現地3日(火)、インディアナポリス・コルツがアキレス腱(けん)断裂からの回復を目指しているジョーンズにトランジションタグを適用したと発表。

ジョーンズは2026年シーズンに完全保証の3,783万3,000ドル(約59億6,189万円)を受け取ることになる。トランジションタグにより、ジョーンズが他チームからオファーを受けた場合、コルツにはそれと同等の条件で優先的に契約を結ぶ権利が保証される。ただし、ジョーンズが他チームと契約した場合でも、独占的フランチャイズタグや非独占的フランチャイズタグとは異なり、コルツに補償は与えられない。

トランジションタグは頻繁に使われないため、今回のケースは珍しいと言える。クオーターバックへの適用は、1996年にアトランタ・ファルコンズがジェフ・ジョージに使用した例が最後だ。ジョージは最終的にトレーニングキャンプまでホールドアウトした後、1年360万ドル(約5億6,730万円)の契約にサインした。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロによると、コルツとジョーンズは長期契約の締結に向けて引き続き交渉を続けるという。契約延長を実現させる場合、両者は7月15日(水)までに契約をまとめる必要がある。

2023年春にニューヨーク・ジャイアンツで迎えた状況と同様に、ジョーンズはタグ候補でありながら複数年契約延長について交渉を進めていた。ジャイアンツのケースと同じく、ジョーンズだけがタグ候補だったわけではなく、傑出したワイドレシーバー(WR)アレク・ピアースは契約延長に合意できなければ来週にフリーエージェント(FA)となる見込みだ。2023年、ジャイアンツはジョーンズと契約を結び、ランニングバック(RB)セイクワン・バークリーにタグを使用した。しかし、両選手がジャイアンツから退団した中で、この決断は今なお批判の対象となっている。

ジョーンズの状況はケガの状態を踏まえると厄介だ。昨季に腓骨を骨折した状態でプレーしていたジョーンズは、12月にアキレス腱も断裂した。そのため、2026年シーズンの初戦に間に合わない可能性も十分にあると言えよう。

昨シーズン、コルツはジョーンズの代わりとして現役復帰したフィリップ・リバースを獲得。プレーオフ進出の可能性がなくなってからは新人ライリー・レナードを起用した。

レナードはまずまずの働きを見せたため、ジョーンズが出場できない場合はシーズン初戦で先発を任される可能性もある。アンソニー・リチャードソンがトレードを要求していることもあり、コルツはオフシーズン中にQB陣を補強する必要がありそうだ。

しかし、ジェネラルマネジャー(GM)クリス・バラードとヘッドコーチ(HC)シェーン・スタイケンはジョーンズを今後のフランチャイズをけん引する存在と見なしていると明言している。

2019年NFLドラフトでジャイアンツから全体6位指名を受けたジョーンズは、ゴッサムで波乱に満ちた日々を送り、パフォーマンスの浮き沈みや負傷、コーチ陣の入れ替わりといった問題に直面した。在籍6年目に放出されたジョーンズは、ミネソタ・バイキングスに短期間所属したものの、試合に出場することはなかった。

ジョーンズは昨オフシーズンにリチャードソンの競争相手としてコルツとの1年契約を締結。先発の座を勝ち取った後は安定した活躍を見せ、キャリア屈指のパフォーマンスを発揮してコルツを7勝1敗という好スタートに導いた。

ジョーンズは早々に終えることになったコルツでの1シーズン目に、384回中261回のパスを成功させ(成功率はキャリアハイとなる68%)、3,101ヤード、タッチダウン19回、インターセプト8回、タッチダウンラン5回を記録している。

終盤に失速したコルツは8勝9敗でシーズンを終え、5年連続でプレーオフ進出を逃す結果となった。

重要なシーズンを迎えるにあたり、バラードGMとスタイケンHCがジョーンズの回復と2025年シーズンの活躍ぶりに期待していることが明確に示された格好だ。

【RA】