終盤に崩壊したチーフス戦を経て自身のプレーコールを再評価するコルツHCスタイケン
2025年11月26日(水) 11:34
現地23日(日)に臨んだカンザスシティ・チーフス戦の第4クオーターにリードを守れなかったことを受け、インディアナポリス・コルツのヘッドコーチ(HC)シェーン・スタイケンは試合終盤に自分がどのようにオフェンスに指示を出したかを振り返っている。
コルツは第4クオーター開始時に20対9のリードを築いていたが、第4クオーターでの3回および延長戦での攻撃では一度もファーストダウンを獲得できなかった。4回連続でスリーアンドアウトに終わったのだ。その結果、クオーターバック(QB)パトリック・マホームズ率いるチーフスに10点差をひっくり返されてしまった。
おそらく最もひどかった点は、シーズン最初の11週間でMVP候補となっていたランニングバック(RB)ジョナサン・テイラーの関与が少なかったことだろう。第4クオーターでの3回のドライブで、テイラーはキャリー1回(マイナス2ヤード)、キャッチ1回(7ヤード)にとどまった。
『Associated Press(AP通信)』によると、スタイケンHCは月曜日に「そういう場面はいつも振り返って自己評価する」と述べたという。
「規定時間内最後のドライブではパス攻撃を3回実行したが、ランプレーを選択することもできたと思っている。間違いなく、時間を消費することもできた。だがまあ、結果的にうまくいかなかったということだ。そういうときにはまず自分自身を見つめ直して、チームのために改善していく」
コルツはチーフス戦で、シーズン最低の255トータルヤード、ファーストダウン獲得10回に抑えられた。それに対し、チーフスはコルツよりも239ヤード多い494ヤードを獲得。これほど大きな差をつけられたのは、2017年シーズン第7週のジャクソンビル・ジャガーズ戦(286ヤード差)以来のことだ。また、ファーストダウン獲得が10回にとどまったのも、2022年シーズン第16週のロサンゼルス・チャージャーズ戦以来のことだった。
コルツに加入してから最も成績が振るわなかったQBダニエル・ジョーンズは、タッチダウンパス2回、パサーレーティング99.0を記録した一方で、パス成功率(61.3%)とパスヤード(181ヤード)は今季最低の数字となった。前後半の成績差が崩壊ぶりを際立たせており、前半の成績がパス12回中10回成功で94ヤード、タッチダウン2回、パサーレーティング138.9だったのに対し、後半および延長戦ではパス19回中9回成功、87ヤード、タッチダウンなし、パサーレーティング60.6にとどまった。
スタイケンHCは試合終盤のプレーコールを振り返っているだけでなく、残り5分未満で3点リードしていた中で敵陣45ヤード地点で迎えた第4ダウン残り4ヤードの場面でパントするのではなく攻めるべきだったのではないかとも考えている。後方に追い込まれた状態でも、マホームズはチーフスを率いて同点フィールドゴールに導いた。この場面では、スーパーボウルMVPに3度輝いた経歴を持つマホームズにボールを渡さないようにすることの方が賢明な判断だったのかもしれない。
スタイケンHCはパントを選択した判断について「45ヤードラインでのあの判断は、直感的なものだった」と説明している。
「(マホームズを)後ろに下げて、短い距離ではなく長い距離を進ませようと思った。結果的に彼は前進し、こちらはフィールドゴールに抑えたが、ああいう場面は常に振り返るものだ。あのときは攻めるべきだったのか、攻めることができたのか、とね。もちろん、その可能性はあった」
コルツは今季に敗れた3試合すべてで、得点がちょうど20点にとどまっている。
直近の3週間で2度目の敗北を喫し、8勝3敗となったことで、かつては圧倒的な差をつけていたコルツの地区首位の座が危うくなっている。コルツはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区で追い上げている2チームとの対戦を控えており、次の日曜日には6勝5敗のヒューストン・テキサンズを迎え撃ち、シーズン第14週には敵地で7勝4敗のジャガーズと対戦する予定だ。今後の2週間でコルツが再び地区首位の座を確固たるものにするのか、それともシーズン終盤にかけて白熱した争いが繰り広げられるのかが決まるだろう。
【RA】



































