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コマンダースQBダニエルズの肘に構造的な損傷なし、ジャイアンツ戦は欠場へ

2025年12月11日(木) 12:40

ワシントン・コマンダースのジェイデン・ダニエルズ【AP Photo/Abbie Parr】

ワシントン・コマンダースのクオーターバック(QB)ジェイデン・ダニエルズが、再び回復へ向けて歩みを進めている。

現地10日(水)、ヘッドコーチ(HC)ダン・クインが明らかにしたところによると、ダニエルズはシーズン第15週のニューヨーク・ジャイアンツ戦を欠場する見込みだという。代役として、マーカス・マリオタが今季7度目の先発に臨むことになる。

ダニエルズは第9週に負った肘の大ケガから復帰するまで3試合を欠場していたが、復帰した日曜日の試合で症状を再び悪化させてしまった。コマンダースが大敗を喫した第14週のミネソタ・バイキングス戦でインターセプトを投げた直後、バイキングスのディフェンダーから激しいヒットを受けた場面だ。ダニエルズは激しく倒れ込んだ際に左腕で体を支えようとし、そのままフィールドを後にした。以降は戻ることなく、残り時間はマリオタが代わってオフェンスを率い、チームは31対0で敗れている。

ダニエルズの肘には構造的な損傷は確認されなかったものの、医師からジャイアンツ戦への出場許可は下りなかったとクインHCは説明している。3勝10敗でプレーオフ争いから脱落しているコマンダースには、ダニエルズの復帰を急ぐ理由はなく、チームはドラフト全体2位指名の若手QBを慎重に扱う方針だ。

視点を広げれば、クインHCがダニエルズを起用しようとしていること自体に疑問を持つ声があるのも当然だろう。フランチャイズQBであるダニエルズは2年目に複数のケガに見舞われ、13試合中7試合にしか出場できていない。プレーオフ進出が絶たれた今、残りのシーズンを休ませてさらなる悪化を防ぐべきだとも言える。

しかしクインHCは、シーズン終了まで休ませる案については現時点で検討していないと話し、むしろダニエルズに今季中の復帰機会を与える姿勢を示している。

「今後どのような決断を下すかについては、まだその段階に至っていない。彼は復帰に向けて必死に取り組んでいる」とクインHCは語った。

その意欲や努力は称賛に値するものの、フランチャイズにとって極めて重要な選手であることを考えれば、必ずしも賢明な判断とは言い切れない。クインHCは今季すでに一度、起用法について後悔を口にしており、コマンダースが大敗を喫したシアトル・シーホークス戦の終盤でダニエルズをフィールドに残すべきではなかったと認めている。この試合でダニエルズは肘を負傷した。

クインHCは過ちから学ぶどころか、先のないシーズンで若きシグナルコーラーに再び出場する機会を与える構えだ。ダニエルズは日曜日の試合には出場しないが、残り3試合で今季再びフィールドに戻るかどうかが注目される。

【R】