トム・ブレイディが「厳しい」リハビリを控えるチーフスQBマホームズに助言
2025年12月17日(水) 09:37
カンザスシティ・チーフスのクオーターバック(QB)パトリック・マホームズはキャリアで初めて深刻なケガに見舞われ、現地15日(月)にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)とLCL(外側側副靭帯/がいそくそくふくじんたい)の修復手術を受けた。30歳のマホームズはオフシーズンに本格的なリハビリに取り組むことになる。
元QBトム・ブレイディはそのリハビリの厳しさをよく理解している。
『SiriusXM(シリウスXM)』のポッドキャスト『Let’s Go!(レッツ・ゴー)』に出演したブレイディは、ジム・グレイからマホームズへの助言があるかと尋ねられた。
それに対してブレイディは「できることはただ1つ、目の前のことに集中して後ろを振り返らないことだ」と答えている。
「そしてこう言い聞かせるんだ。これはキャリアの一部なんだと。多くの人が経験し、多くの人が乗り越えてきたことだ。リハビリに全力を注ぐしかない。リハビリが早く進めば進むほど、愛するスポーツの練習に早く戻れると思う。自分でペースを調整してしまう人もいる。トレーニングモードではなく、リハビリモードに入ってしまうんだ。できるだけ早くリハビリモードを抜けて、トレーニングモードに戻らないといけない。だけどそれには全力を尽くす覚悟が必要だ。それは、一流のプロアスリートが自分の競技で偉大になるために抱くのと同じ覚悟だ。リハビリに取り組むときも、同じレベルの集中力と決意が必要になる」
マホームズはブレイディのレガシーを辿ろうとしている。今回の膝の負傷は、史上最高のQB同士を結びつける新たな共通点となった。
ブレイディはキャリア9年目にあたる2008年シーズンの初戦で膝を負傷し、シーズン絶望となった。負傷したのはシーズン終盤だったものの、マホームズも9年目を迎えている。また、2人とも前シーズンにスーパーボウルで敗れており、負傷前にそれぞれ3度のスーパーボウル制覇を経験していた。
ブレイディはその後、さらに4度のスーパーボウル制覇を果たした。
「とはいえ厳しいリハビリだ。最も過酷なリハビリの1つだ」とブレイディは話している。
「毎日、自分を追い込んでいたのを覚えている。痛みや不快感のレベルは常に同じで、ただそれを感じながら進んでいくしかないし、心理的にとても厳しい戦いになる。毎日、何かがおかしい気がするんだ。でも可動域は広がり、筋力も回復し、確実に回復に向かって進んでいる。だから彼の健闘を心から祈っている」
マホームズが負傷したのが12月中旬だったことで、さらなる課題が生じている。回復には9カ月を要するため、2026年シーズン開幕に間に合わせるには急いで準備を進めなければならない。一方のブレイディは丸1年を回復期間にあてることができた。また、マホームズにとっては、膝の負傷によってこれまでの9シーズンで際立っていた、ポケット外でのダイナミックなプレーメイキング能力が失われるかどうかも懸念点となるだろう。
【RA】



































