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QBタゴヴァイロアの交代を含む「あらゆる選択肢を検討している」ドルフィンズHCマクダニエル

2025年12月17日(水) 13:39

マイアミ・ドルフィンズのヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルとトゥア・タゴヴァイロア【NFL】

マイアミ・ドルフィンズのヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルはクオーターバック(QB)の交代を検討している。

現地15日(月)にピッツバーグ・スティーラーズに惨敗してプレーオフ進出の望みが絶たれたことを受け、マクダニエルHCはQBトゥア・タゴヴァイロアをベンチに下げることを検討していると明かした。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のキャメロン・ウォルフによると、マクダニエルHCは火曜日に「昨夜のクオーターバックのプレーは十分ではなかった。だから、私はあらゆる選択肢を検討している」と報道陣に語ったという。

マクダニエルHCは実際にタゴヴァイロアをベンチに下げるかどうかはまだ決めていないとしたうえで、最終的な判断は水曜日に下す見通しだと述べた。

過去の例では、ヘッドコーチがQBの交代をほのめかし出すと、実際にそうなることがほとんどだ。

マクダニエルHCは「私の仕事で最も大事なのは・・・フットボールチームにとって最善の判断を下すことだと思っている。多くの場合、それは難しい判断になる。だが、どんなときでも常にチームの利益を最優先に考えている。それこそが、次の対戦相手が誰であろうと、勝つ可能性を最大化することにつながる」と話している。

タゴヴァイロアのインターセプト数はNFLで最も多い15回だ。3回のインターセプトを喫して敗れたシーズン第7週のクリーブランド・ブラウンズ戦では途中で交代させられたが、タゴヴァイロアはその後も先発の座を維持している。

スティーラーズ戦における成績はパス28回中22回成功で253ヤード、タッチダウン2回、インターセプト1回というものだったが、これらの数字は真実を物語っていない。タゴヴァイロアは最初の3クオーターで苦戦し、数字が伸びたのは勝負がほぼ決まった後の3回のドライブでのことだった。

最初の3クオーターで、タゴヴァイロアの成績はパス10回中6回成功、65ヤードにとどまり、インターセプトを喫したうえに第3ダウンで2回のサックを浴びた。その間、ドルフィンズのファーストダウン獲得は5回、トータルヤードは93ヤードにとどまっている。また、第3クオーターでは2回のドライブで合計20ヤードを失った。

タゴヴァイロアは試合の大半でプレッシャーに苦しみ、レシーバーを見失い、効果的なプレーができず、大差のリードを築いてスティーラーズ守備陣が手を緩めるまでその状態は続いた。インターセプトされた場面では、相手の動きを読み切れず、自由に動くことができたコーナーバック(CB)にパスルートを防がれてしまった。

キャリア6年目のタゴヴァイロアにとって、それは1試合だけの問題ではなかった。ドルフィンズが4連勝していた間、タゴヴァイロアの不調は強力なラン攻撃の陰に隠れていた。各試合で175パスヤード未満にとどまり、3回のタッチダウンを記録した一方で3回のインターセプトを喫していたタゴヴァイロアの問題点は、ラン攻撃の勢いが鈍った途端に露呈している。

ドルフィンズは2024年夏、タゴヴァイロアと4年2億1,240万ドル(約329億2,317万円)の契約を締結。それによってタゴヴァイロアの契約期間は2028年シーズン末までとなっているが、現在はベンチに下げられる可能性が浮上している。タゴヴァイロアは2026年に5,400万ドル(約83億7,030万円)の保証金を受け取る予定だ。

マクダニエルHCがタゴヴァイロアを下げることを判断した場合、月曜夜にバックアップを務めたザック・ウィルソンかドラフト7巡目指名を受けた新人QBクイン・エワーズが先発を務めることになる。かつてニューヨーク・ジェッツからドラフト1巡目指名されたウィルソンは今季3試合に出場し、パス9回中6回成功で32ヤードを記録。一方のエワーズは1試合に出場し、パス8回中5回成功で53ヤードを獲得している。

【RA】