観客との物理的衝突によりスティーラーズWRメットカーフに2試合の出場停止処分
2025年12月23日(火) 09:07
NFLが現地22日(月)、ピッツバーグ・スティーラーズのワイドレシーバー(WR)D.K.メットカーフに対し、日曜日に行われたデトロイト・ライオンズ戦で“ファンとの物理的衝突を引き起こした”として、無給での2試合の出場停止処分を科したと発表した。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロによると、メットカーフは出場停止処分に対して不服を申し立てるつもりだという。この処分により、メットカーフはシーズン第17週に行われるクリーブランド・ブラウンズ戦とレギュラーシーズン最終戦となるシーズン第18週のボルティモア・レイブンズ戦を欠場することになる見込みだ。
リーグは声明で次のように述べている。
「メットカーフの行為はリーグ規定に違反している。同規定では“選手はいかなる場合でも試合日に観客席に立ち入ったり、ファンと対峙したりしてはならない。また、スポーツマンシップに反する行為や群衆の統制上の問題、あるいは負傷の危険を生じさせるような形で、ファンに不必要な身体的接触を行った場合、その選手は責任を問われる”と明記されている」
映像には、メットカーフが青いウィッグをかぶってフォード・フィールドの最前列にいた男性ファンに近づき、シャツをつかんだ後、腕を振り上げる様子が映っていた。メットカーフがそのファンを実際に殴ったかどうかは不明だ。
ペリセロは月曜日、メットカーフとそのファン――地元紙『The Detroit Free Press(ザ・デトロイト・フリー・プレス)』がライアン・ケネディと特定――には因縁があると報じている。ペリセロによれば、メットカーフはシアトル・シーホークスに所属していた昨シーズンも同じファンをシーホークスの警備担当に報告していたという。シーホークスは2024年シーズン第4週だけでなく、2022年シーズンや2023年シーズンもデトロイトでの試合に出場していた。
メットカーフに近い情報筋がペリセロに語ったところによると、ケネディは日曜日にメットカーフの母親のことを侮蔑的な言葉で呼び、メットカーフのことも“黒人男性に対して使うべきではない言葉”で呼んだという。
ケネディは月曜日に弁護士を通じて声明を発表。そこには「この出来事の前、最中、後のいずれの時点においても、ケネディ氏が人種差別的な中傷や憎悪発言をした事実はない」とつづられている。
『ESPN』によると、声明では「2025年12月21日にフォード・フィールドで行われたピッツバーグ・スティーラーズ対デトロイト・ライオンズの試合中に発生した出来事において、ライアン・ケネディは“Nワード”や“Cワード”、その他いかなる人種差別的、女性蔑視的、憎悪に基づく侮蔑的発言も一切行っていないと断固として否定している。それらの主張は完全に事実無根だ」とされているという。
ケネディはデトロイト・フリー・プレスに対し、メットカーフが腹を立てたのは自分がメットカーフのことを正式なフルネームで呼んだからだと明かしている。
この出来事はスティーラーズが29対24で勝利した試合の途中に発生したが、フィールド外での出来事だったためメットカーフに反則は科されず、退場にもならなかった。
メットカーフはこの試合でレシーブ4回、42ヤードをマーク。今オフシーズンにシーホークスとのトレードでスティーラーズに加入したメットカーフは、今季に通算でレシーブ59回、850ヤード、タッチダウン6回を記録している。
シーホークスから2019年ドラフト2巡目で指名されて以来、メットカーフは繰り返しアンネセサリーラフネスやスポーツマンシップに反する行為でペナルティを科されており、今季もすでに2回の罰金処分を受けている。シーズン第13週には不適切なジェスチャーで1万4,491ドル(約227万円)の罰金を科され、シーズン第8週にはグリーンベイ・パッカーズのラインバッカー(LB)クエイ・ウォーカーのフェイスマスクに左手の指を押し当てた後、右手でフェイスマスクをつかんだ行為が“殴打/蹴り/膝蹴り”に該当するとされ、1万2,172ドル(約191万円)の罰金を科された。
【RA】



































